ダイエットを成功させるには、食事管理が不可欠です。
カロリーの管理はもちろん、タンパク質や食物繊維など必要な栄養もしっかり摂る必要があります。
一方で、ダイエットしたいと考えているものの、「何を食べればよいのか分からない」という方も少なくありません。
この記事では、ダイエット中の男性が意識すべき食事のポイントや、おすすめのコンビニメニューをご紹介します。
Contents
男性に多い肥満のタイプ
肥満は、皮下脂肪型と内臓脂肪型の2種類に分けられます。
皮下脂肪が過剰に増えた状態が皮下脂肪型肥満、内臓脂肪が増えた状態が内臓脂肪肥満です。
皮下脂肪や女性につきやすく、内臓脂肪は男性につきやすい傾向にあります。
そのため、男性は内臓脂肪型肥満になりやすいとされています。
内臓脂肪は皮下脂肪と比べて増えやすく、減らしやすい脂肪です。
適切な方法でダイエットすれば、内臓脂肪型肥満の解消はそれほど難しくありません。
ダイエットにおける食事の重要性
ダイエット中の運動には、消費カロリーを高める目的があります。
脂肪の増減は、主に摂取カロリーと消費カロリーのバランスで決まります。
【摂取カロリーと消費カロリーの関係】
摂取カロリー>消費カロリー → 脂肪が増加
摂取カロリー<消費カロリー → 脂肪が減少
摂取するカロリーよりも消費するカロリーのほうが高ければ、脂肪は減少していきます。
反対に、消費するカロリーよりも摂取するカロリーが高ければ、脂肪が増えることに。
運動で消費カロリーを高めたとしても、高カロリーな食事を摂り続けていると太ってしまうのです。
食事を適切に管理できるかどうかが、ダイエットの成否を分けるといってよいでしょう
男性がダイエット中の食事で意識すべき8つのポイント
ダイエットを成功させるには、食事のカロリーを減らす必要があります。
しかし、ただ単に摂取カロリーを減らせばよいというわけでもありません。
必要な栄養をしっかり摂取する、食べ方を工夫するなど、いくつか押さえておきたいポイントがあります。
男性がダイエット中の食事で意識すべき8つのポイントをご紹介しましょう。
PFCバランスを考慮する
PFCバランスとは、3大栄養素から摂取するカロリーのバランスのことです。
【PFC】
- Protein:タンパク質
- Fat:脂質
- Carbohydrate:炭水化物
3大栄養素は、体を動かすエネルギー源として利用される栄養素です。
1日のカロリーの内、各栄養素からどの程度のカロリーを摂取するのかを比率で表したのがPFCバランスです。
エネルギー源として利用される点は共通していますが、それぞれ異なる役割を果たしているため、PCFを適切なバランスで摂取することも大切です。
出典:日本人の食事摂取2020年版 厚生労働省
厚生労働省の日本人の食事摂取基準によると、PFCバランスの目安は、タンパク質が13~20%、脂質が20~30%、炭水化物が50~65%が目安とされています。
ダイエット中はただカロリーを抑えるだけではなく、各栄養素のバランスも考慮して食事を摂る必要があります。
栄養管理アプリの中には、PFCの摂取量の目安を表示してくれるものもあるので、活用するとよいでしょう。
タンパク質を多めに摂る
タンパク質が不足すると、筋肉が減少する原因になることも。
筋肉量が減少すると基礎代謝が低下します。
基礎代謝とは、脳や内臓の活動などに消費されるエネルギーです。
基礎代謝の内、約20%は骨格筋によって消費されます。
筋肉量が減少すると、消費カロリーも低下する可能性があるのです。
ダイエットのために筋トレを始める男性も少なくありません。
しかし、タンパク質が不足していると、筋トレしても筋肉が増えにくくなります。
先にPFCバランスについて解説しましたが、ダイエット中は通常よりもタンパク質の比率を少し増やした方ほうがよいでしょう。
筋トレを組み合わせたダイエットに取り組む方は、タンパク質を多めに摂取しましょう。
脂っこい食事は避ける
揚げ物などの脂っこい食事の摂り過ぎも脂肪が増える原因になります。
脂っこい食事は、どうしてもカロリーが高くなるため、ダイエット中は避けたほうがよいでしょう。
脂質はエネルギー源として利用されるだけではなく、ホルモンや細胞膜の合成などにも利用されます。
揚げ物を完全に断つ必要はありませんが、食べ過ぎには注意が必要です。
また、脂質を構成する脂肪酸にはさまざまな種類があります。
魚やナッツなどに含まれるオメガ3脂肪酸は、心疾患のリスクを下げるといわれているほか、脂肪の燃焼を促進するとされています。
ダイエットしている男性の中には、脂質を敬遠する人もいますが、脂質の種類によってはダイエットの効率を高めてくれる可能性もあるのです。
魚はオメガ3脂肪酸だけではなく、タンパク質も摂れるのでダイエットしている男性におすすめの食材です。
食物繊維をしっかり摂取する
食物繊維は、糖の吸収を穏やかにする効果があります。
糖質・炭水化物は身体を動かすエネルギー源として使用される重要な栄養素です。
しかし、急激に糖が吸収されると、血糖値も急上昇します。
血糖値の急激な上昇は、脂肪が増える原因になることも。
糖質・炭水化物を摂る際は、できるだけ食物繊維とセットで摂取しましょう。
一方で、日本人にとって食物繊維は不足しやすい栄養素です。
きのこやごぼうなど、食物繊維が豊富な食材をメニューに取り入れるよう心がけましょう。
よく噛んでゆっくり食べる
よく噛んでゆっくり食べるよう心がけましょう。
食事を食べてから満腹感を感じるまでには、20分ほどかかるといわれています。
早食いしてしまうと必要以上に食べてしまう可能性も。
よく噛んで食事に時間をかけることで、食べ過ぎを予防できます。
ごぼうなどの歯ごたえのある食材や、こんにゃくなどの弾力のある食材を食事に取り入れると、噛む回数を自然に増やせるでしょう。
食べる順番を意識する
食事を食べる順番も意識しましょう。
先に解説したように、血糖値が急激に上昇すると脂肪がつきやすくなります。
食事の際は、食物繊維を多く含むメニューを先に食べるよう心がけましょう。
食物繊維を先に食べておくことで、糖の吸収を穏やかにする効果が期待できます。
また、食物繊維が豊富な食材は歯ごたえのあるものが多く、噛む回数も増えるので、少量でも満腹感を得られやすいです。
カロリーを含まない飲み物で水分補給
身体の機能を正常に保つためには、水分が欠かせません。
水分が不足すると代謝が低下して、脂肪が燃えにくくなってしまうため、水分を適切に補給することが大切です。
ただし、飲み物であれば何でも良いというわけではありません。
ダイエットの水分補給では、カロリーを含まない飲み物を選びましょう。
砂糖がたっぷり入ったソフトドリンクは、血糖値を急激に上昇させるため、飲み過ぎると脂肪が増える原因になります。
ダイエット中の飲み物として、水やお茶、ブラックコーヒーなどがおすすめです。
お茶やコーヒーに含まれるカフェインには、代謝を高める効果もあるため、適量を飲むことでエネルギー消費量を高められる可能性があります。
ただし、カフェインを摂り過ぎると、めまいや吐き気などの不調を引き起こすこともあるため注意が必要です。
国内公的な機関からカフェインの具体的な摂取基準などは示されていませんが、米国食品医薬品局によると成人の場合、1日400mg以下の摂取であれば健康に害はないとされているようです。
コーヒーであれば1日3カップまでにしておきましょう。
間食を上手く取り入れる
ダイエットのために、間食を我慢している男性も少なくありません。
確かに間食を止めれば、摂取カロリーを抑えられます。
しかし、我慢が必要なダイエットは長続きせず、途中で挫折する可能性があります。
無理に空腹を我慢し続けると、反動で食べ過ぎてしまう恐れも。
上手く間食を取り入れると空腹感を抑えられるので、ダイエット中のストレスを軽減できるでしょう。
ダイエット中の間食では、甘いものやスナックなど、糖質の多い食品は避けるべきです。
糖質が少なく、タンパク質や食物繊維が豊富な食品を選ぶとよいでしょう。
間食としてヨーグルトやチーズ、ゆで卵などを食べれば、タンパク質を補給できます。
食物繊維を摂るのであれば、野菜スティックやナッツ類などがおすすめです。
男性のダイエットに活用できるコンビニメニュー
「ダイエットのために食生活を改善したいが自炊する時間がない」という方も多いのではないでしょうか。
自炊が難しいという方は、コンビニメニューを活用するのもひとつの方法です。
男性のダイエットに活用できるコンビニ飯をご紹介します。
サラダチキン
サラダチキンは、高タンパク低脂質なメニューです。
サラダチキンには、脂質の少ない鶏むね肉が使用されています。
脂質を抑えつつ、タンパク質をしっかり摂取できることから、近年ダイエッターの注目を集めています。
プレーンやハーブ、スモークなど、味のラインナップも豊富なので、同じ鶏むね肉でも飽きてしまう心配もないでしょう。
魚の塩焼き
魚もタンパク質が豊富な食品です。
コンビニでは、鮭やサバ、ほっけなどの塩焼きも販売されています。
パッケージごとレンジで温めるだけなので、準備の手間もかかりません。
また、魚にはDHAも含まれており、高血圧や動脈硬化などの予防も期待できます。
サラダ
サラダはダイエットにおける定番メニューですが、サラダだけでは物足りなさを感じる男性も多いでしょう。
最近では、サラダに卵や鶏肉、豚肉などを加えた商品も販売されており、食物繊維を摂りつつ、タンパク質も摂取できます。
肉も食べられるので男性でも満足感を得られるでしょう。
商品にもよりますが、カロリーも200kcal以下に抑えられているものが多いです。
成人男性の一食分としては少なめなので、ほかのメニューと組み合わせて食べるとよいでしょう。
スープ
コンビニで販売されているスープの多くは、1食150kcal以下に抑えられている商品が多いです。
食事にもう1品追加したいときなどはスープもおすすめです。
100kcal以下のスープも販売されているので、ほかのメニューのカロリーを考慮して、どの商品を選ぶか決めるとよいでしょう。
コンビニではホットスナックも販売されていますが、高カロリーなメニューが多いので、ダイエット中は控えるべきです。
小腹が空いたときは、ホットスナックの代わりにスープを飲むのもよいでしょう。
雑穀米
雑穀を使用したおにぎりもダイエットに向いているコンビニ飯です。
糖質を摂る際は食物繊維と一緒に摂取することで、血糖値の急激な上昇を抑えられます。
一方で、食物繊維を野菜だけで補うのは容易ではありません。
玄米や雑穀には、白米よりも食物繊維が含まれています。
雑穀米を使ったおにぎりを選べば、糖質をしっかり摂取しつつ、食物繊維も摂れます。
全粒粉パン
全粒粉は、胚芽や皮ごと挽いた小麦粉です。
普通の小麦粉を使用したパンよりも、食物繊維が豊富に含まれているので血糖値の急激な上昇を防げます。
また、全粒粉にはミネラルやビタミンも含まれています。
鉄分や亜鉛、マグネシウムのほか、ビタミンB1やビタミンB6などを補給できます。
ただし、炭水化物を多く含んでいる点は、全粒粉パンも普通の小麦のパンも変わらないので、食べ過ぎには注意が必要です。
そのほか、ダイエット中にパンを食べるのであればライ麦パンもおすすめです。
全粒粉パンと同様に食物繊維が豊富な上に、ライ麦パンは普通の小麦のパンよりも硬いため、自然に噛む回数を増やせます。
男性のダイエットにおける食事の注意点
ダイエット中であっても、3食しっかり食事を摂りましょう。
食事を抜けば確かに摂取カロリーを抑えられますが、身体を動かすために必要な栄養が不足してしまいます。
疲れやすくなるなど、仕事や勉強にも支障が出る可能性があるので、ダイエットのためとはいえ無理は禁物です。
男性のダイエットにおける食事の注意点を解説します。
食事を抜かない
ダイエット中も3食しっかり食べることが大切です。
「痩せるために朝食を抜く」という方も少なくありません。
朝食を抜くと、昼頃にはインスリン拮抗ホルモンの働きによって、血糖値が上がりやすい状態に。
その状態で昼食を食べれば、血糖値が急激に上昇します。
血糖値が急激に上昇すると、血糖値を下げるためにインスリンが分泌されます。
インスリンには糖を脂肪に変えて、身体に蓄える働きがあるため、痩せるどころか太るリスクを高めることに。
ダイエットに食事を抜くのは避けたほうがよいでしょう。
食事を減らし過ぎない
極端に食事の量を減らしてしまうと、空腹感が強くなり、食べ過ぎてしまう可能性があります。
摂取カロリーを抑えるために食事を減らしたのにもかかわらず、空腹の反動で必要以上にカロリーを摂ってしまっては本末転倒です。
また、極端な食事制限によってカロリーだけではなく、必要な栄養素が不足することも。
無理に食事を減らすのはやめましょう。
炭水化物も摂る
炭水化物・糖質は、身体や脳のエネルギー源として利用される栄養素です。
炭水化物を摂り過ぎると、身体に脂肪がつきやすくなります。
ダイエットではある程度炭水化物を抑えることも大切です。
しかし、炭水化物を完全にカットしてしまうと、身体や脳に必要なエネルギーが不足してしまう可能性があります。
ダイエット中も適度に炭水化物を摂りましょう。
ダイエットしたい男性は食事に気を配ろう!
男性のダイエットに適した食事方法やコンビニ飯をご紹介しました。
記事の要点をまとめると以下のようになります。
- タンパク質を多めに摂る
- 脂っこい食事は避ける
- 食物繊維をしっかり摂取する
- よく噛んでゆっくり食べる
- 食べる順番を意識する
食事をしっかり管理しなければ、身体の脂肪を減らすことはできません。
ダイエットを成功させたければ、食事の内容や食べ方に気を配りましょう。