メンズダイエットに効果的な食事方法は?健康的に痩せる方法を解説

メンズダイエットに効果的な食事方法は?健康的に痩せる方法を解説 食事

メンズに多いのは、お腹周りを中心に脂肪がついてしまう「内臓脂肪型肥満」です。内臓脂肪を落としてダイエットを成功させるためには、栄養バランスの取れた正しい食事方法を身に付けて、食生活を改善することが重要なポイントです。

この記事では、3食しっかり食べて健康的なダイエットをするために、メンズにありがちな間違った食事方法と合わせて、ダイエット中の食事のポイントや食べ方について、詳しくご紹介します。

メンズに多い肥満のタイプ

メンズに多い肥満のタイプ

身体につく脂肪には、胃や腸などの周りに蓄積されてお腹がポッコリと出てくる「内臓脂肪」と、皮膚のすぐ下にある組織に蓄積される「皮下脂肪」の2つのタイプがあります。特に男性に多いのが「内臓脂肪型肥満」です。

「内臓脂肪型肥満」は、食べ過ぎや運動不足など、生活習慣の乱れの積み重ねが主な原因となります。たとえ体重に問題がない普通体型の人であっても、ウエスト周りが太くなってきたら、内臓に脂肪が蓄積されている可能性があるため注意が必要です。

【内臓脂肪型肥満と皮下脂肪型肥満】

内臓脂肪型肥満:内臓周りの腹腔の脂肪が増えるタイプの肥満で、リンゴ型肥満とも呼ばれる。男性に多い傾向にある。

皮下脂肪型肥満:皮膚の下の脂肪が増えるタイプの肥満で、洋ナシ型肥満とも呼ばれる。女性に多い傾向にある。

内臓の周辺に蓄積する脂肪は、血液中の脂質の濃度を高める原因となり、脂肪細胞からは血圧を上昇させる物質も分泌されます。その結果、高血糖や高血圧、脂質異常などの生活習慣病を引き起こすリスクを高めてしまいます。

ただ、内臓脂肪は、女性に多く見られる皮下脂肪と比較すると、落としやすいという特徴があります。内臓脂肪が気になり始めたら、食生活を見直すなどして、ダイエットに取り組むことが大切です。

メンズダイエットにありがちな間違った食事方法

メンズダイエットにありがちな間違った食事方法

メンズに多く見られる「内臓脂肪」を落としてダイエットを成功させるには、余分なカロリーを抑えるのが基本です。ただ、摂取カロリーを抑えたいばかりに間違った食事方法を実践してしまうと、逆に太りやすい身体を作ってしまう可能性があります。

最初に、メンズにありがちな間違った食事方法からご説明します。

極端に食事量を減らす

極端に食事量を減らすと、身体に必要な栄養が摂れなくなり、体調を崩してしまいます。さらに、空腹の反動で食べ過ぎてしまうリスクが高まり、カロリーオーバーで逆に太ってしまう可能性があります。

また、痩せたからといって食事量を元に戻すと、高い確率でリバウンドをしてしまうため、食事量を極端に減らす無理なダイエットは避けるべきです。

食事量を減らして摂取カロリーを抑えれば、確かに体重は減るかもしれません。しかし、無理な食事制限をしたことで筋肉も落ちて基礎代謝が下がり、脂肪を溜め込みやすい身体に変わってしまう可能性があります。

脂肪が燃えやすく痩せやすい身体を作るためにも、極端に食事量を減らすのは禁物です。

糖質をまったく摂らない

脂肪を落としたいからといって、糖質を全く摂らない食生活を続けてしまうのも間違った食事方法です。疲労感やイライラ、判断能力の低下などの症状が現れ、仕事や学業でのパフォーマンスが低下する可能性があります。

ご飯やパンなどの主食に多く含まれる「糖質」は、身体を動かしたり脳を働かせるために必要な、大切なエネルギー源となる栄養素です。脳を働かせるだけでも、1日に75gの糖質を消費しています。※

神経などの脳以外の組織も、糖質をエネルギー源として利用するため、糖質を全く摂取しない生活を続けていると、精神的にも肉体的にも身体の不調を感じるのは当然です。

また、主食を全く摂らない食事は満足感が得にくく、お腹が空きやすくなる可能性もあります。ダイエットを成功させるには、精神的な満足感も必要となるため、糖質を全く摂らない食事は避けるべきです。

野菜だけでダイエット

野菜だけを食べる食事方法は、筋肉を作るために重要な栄養素となる「タンパク質」が不足してしまいます。筋肉量が減少して、基礎代謝量の低下につながる可能性がある避けるべき食事方法です。

野菜は、基本的にカロリーが低くて栄養価が高いため、野菜を食べていればダイエットができると思っている人は少なくありません。ダイエットを成功させるためには、脂肪を減らすのはもちろん、筋肉量を増やして基礎代謝量を高めることも大切です。

野菜だけのダイエットを続けていると、確かに体重は減るかもしれません。しかし、同時に筋肉を作る材料であるタンパク質が不足し、筋肉も落としてしまう可能性もあります。加えて、野菜だけの食事では物足りなくなり、リバウンドする可能性もあるため注意が必要です。

ダイエット中の食事のポイント

ダイエット中の食事のポイント

ダイエットを成功させるには、食事の内容を工夫することがとても重要です。カロリーはもちろん、食事に含まれる栄養素も意識すると、健康的かつ効果的なダイエットにつながります。ここでは、ダイエット中に意識して摂りたい栄養素など、食事のポイントについてご説明します。

食事を抜かない

ダイエット中に食事を抜くのは避けましょう。1日3食できるだけ規則正しい時間に摂るのが大切なポイントです。摂取カロリーを減らしながら、必要な栄養素をしっかりと摂るよう心がける必要があります。

食事を抜くと、1食分の摂取カロリーが抑えられるため、痩せられると思っている人もいるかもしれません。しかし、食事を抜くと空腹状態が長くなり、次の食事を摂った時に血糖値が急激に上昇しやすくなります。

血糖値が急激に上昇すると、糖分を脂肪に換える働きがある「インスリン」が大量に分泌され、脂肪を溜め込みやすくなってしまいます。

また、お腹が空き過ぎた状態で食事をすると、つい多くの量を食べてしまい、カロリーオーバーになる可能性があります。空腹状態が長く続かないように、食事を抜かないで規則正しい時間に食べる習慣を身に付けましょう。

タンパク質を多めに摂る

タンパク質には、運動などでダメージを受けた筋肉の回復をサポートする働きがあります。健康的にダイエットするための、心強い味方となる栄養素の1つです。

ダイエット中の食事は、できるだけタンパク質を多めに摂るよう意識することも大切です。タンパク質は、筋肉を増やしたり維持する材料となる、身体にとってとても重要な栄養素です。筋肉量が増えると基礎代謝量がアップして脂肪が燃えやすくなるため、痩せやすい身体をつくれます。

座っている時や寝ている時にも消費される「基礎代謝量」は、筋肉量が多いほど上がり、カロリーが消費されやすくなります。つまり、タンパク質を積極的に摂って筋肉量を増やすことを心がければ、脂肪を効率良く燃やせるため、ダイエットの成功につながるのです。

脂質は控えめに

ダイエット中は、脂質の摂り過ぎに注意が必要です。脂質は、三大栄養素(炭水化物・糖質・脂質)の中で1番カロリーが高く、脂肪の摂取量が多いと、消費されずに内臓脂肪として蓄積されてしまいます。

ただ、脂質を控えるとはいっても、極端に減らす必要はありません。脂質は、細胞膜の材料として利用されたり、身体を動かすために必要なエネルギー源として利用されます。脂質を極端に抑えると、身体の不調を引き起こす可能性もあります。

例えば、肉であれば脂身が少ない部位を選ぶ、脂質が多い揚げ物は避けるなど、食べる部位や調理法を意識するだけでも充分です。また、油っぽい料理を食べたい時には、エネルギーとして消費されやすい朝か昼に摂るのも、脂肪の蓄積を抑えるおすすめの食事方法です。

食物繊維を多めに摂る

健康的にダイエットするのであれば、食物繊維を多めに摂るよう心がけましょう。厚生労働省は、目安量として1日に21g以上の食物繊維の摂取を推奨しています。※食物繊維には、糖質の吸収を穏やかにして食後の血糖値の上昇を抑える働きがあり、血糖値を下げるためのホルモンである「インスリン」の分泌が抑えられるのです。

【インスリンの働き】

インスリンには、糖分を脂肪に換える働きがあり、大量に分泌されると多くの糖が脂肪に変えられます。インスリンの分泌が増えすぎると、脂肪が蓄積される原因となります。

また、食物繊維には、コレステロールやナトリウムを体外に排出する働きもあります。血中のコレステロール値の低下や高血圧の予防につながる効果もあり、ダイエットはもちろん、生活習慣病を防ぐためにも、進んで摂りたい栄養素です。

糖質も適度に摂る

たとえダイエット中であっても、糖質を適度に摂る必要があります。糖質は、身体の活動に必要な栄養素でもあるため、筋肉の分解を防ぐためにも適度に摂る必要があります。

ある程度の糖質を摂らないとエネルギー不足になり、糖質の代わりに筋肉を分解してエネルギーを作り出そうとします。すると、筋肉量が減少して基礎代謝量が低下するため、脂肪が燃えにくくなってしまうのです。

糖質は、全く摂らないのではなく、摂る食材を選ぶ必要があります。主食を選ぶ際には、糖質の吸収を抑える働きがある「食物繊維」を多く含んでいる食品を選ぶのがおすすめです。

玄米やオートミール、全粒粉パン、全粒パスタなどは食物繊維が豊富で、インスリンの分泌も抑えられます。食べ応えがあり満腹感も得やすいため、食べ過ぎの防止にも効果的です。

食事の食べ方にも気を配ろう

食事の食べ方にも気を配ろう

ダイエットするためには、食事のポイントと合わせて、食べ方にも注意が必要です。意識するだけで誰でもすぐに実践できる、ダイエットにおすすめの食べ方をご紹介します。

野菜から食べる

食事は、食物繊維が豊富に含まれている野菜から食べるのが基本です。最初に食物繊維が胃腸に届けられると、糖質の吸収が抑えられて血糖値の上昇が穏やかになり、インスリンの分泌が抑えられます。

食物繊維が豊富な野菜は繊維質なものも多く、よく噛むことにつながります。噛む回数が増えると満腹中枢が刺激されて、少量でも満腹感を得やすくなります。野菜は基本的にカロリーが低いため、食べる量を増やしてもカロリーオーバーになる心配がありません。

最初に野菜を食べてから、次にタンパク質、そして最後に主食の炭水化物の順番で食べるのが、理想的な食べ方です。ただし、サツマイモやジャガイモなどのいも類は、カロリーが高いので食べ過ぎに注意しましょう。

間食で空腹予防

空腹の時間が長く続くと、食べ過ぎのリスクが高まる可能性があります。お腹が空いてガマンができない時には、低カロリーの間食を摂るなどして空腹を予防するのがおすすめです。

食事と食事の間が長く空いてしまいそうな場合や空腹時などには、手軽に食べられる「プロテインバー」を摂るのも一つの方法です。プロテインバーは、タンパク質が効果的に摂れる栄養補助食品で、おやつ感覚で食べられます。

プロテインバーにはさまざまなタイプがあり、食物繊維やミネラルが豊富に含まれているタイプもあります。ただ、あくまでも空腹を予防するための間食なので、食べ過ぎは禁物です。空腹感を和らげるための間食、ということをしっかりと理解しておく必要があります。

3食しっかり食べて健康的にダイエットしよう

3食しっかり食べて健康的にダイエットしよう

メンズが健康的にダイエットするためには、ポイントを押さえた食事方法を身に付けることが重要です。メンズに多い肥満のタイプでもある「内臓脂肪型肥満」は、比較的に落としやすいという特徴もあり、ダイエットを成功させるのは難しくはありません。

ダイエットを成功させるには、極端な食事制限などの間違った食事方法は禁物です。3食しっかり食べながら健康的なダイエットを目指せば、痩せやすい身体作りを実現できます。ダイエットを始めるなら、まずは食生活を見直しましょう。

出典

※日本人の食事摂取基準2020年版 厚生労働省 https://www.mhlw.go.jp/content/10904750/000586553.pdf