「気が付けばお腹がぽっこり出ていた」という男性も多いのではないでしょうか。
男性は内臓脂肪型肥満になりやすい傾向にあるため、ぽっこりお腹になりやすいのです。
お腹の脂肪を落とすために、ダイエットをはじめたいと考えている人もいるのではないでしょうか。
この記事では、40代の男性向けにぽっこりお腹を解消する方法を解説します。
ダイエット時の注意点も紹介するので、ぜひご覧ください。
Contents
40代男性の腹囲
厚生労働省の「令和年 国民健康・栄養調査」によると、40代男性の場合、腹囲70~90cmの人が全体の約60%を占めています。
腹囲 | 人数 | 割合 |
---|---|---|
55~60cm | 1人 | 0.2% |
60~65cm | 22人 | 3.8% |
65~70cm | 50人 | 8.6% |
70~75cm | 98人 | 16.8% |
75~80cm | 92人 | 15.8% |
80~85cm | 101人 | 17.4% |
85~90cm | 79人 | 13.6% |
90~95cm | 59人 | 10.1% |
95~100cm | 34人 | 5.8% |
100~105cm | 21人 | 3.6% |
105~110cm | 10人 | 1.7% |
110~115cm | 7人 | 1.2% |
115~120cm | 2人 | 0.3% |
120cm以上 | 6人 | 1.0% |
出典:令和年 国民健康・栄養調査 厚生労働省
腹囲別にみた40代男性の階級で、最も割合が高いのは80~85cmの人です。
80~85cmの人が全体の17.4%を占めています。
次いで割合が高いのが70~75cmで、全体の約16.8%を占めています。
日本国内では腹囲が85cm以上で、脂質や血圧、血糖が基準値から外れると、男性はメタボと診断されます。※
85cmを超えている40代男性は全体の40%弱です。
腹囲が85cmを超えているからといって、必ずしもメタボと診断されるわけではありませんが、油断しているとメタボ予備軍になってしまう可能性があります。
40代男性はなぜぽっこりお腹になりやすいのか?
40代男性がなぜ、ぽっこりお腹になりやすいのか解説します。
男性は内臓脂肪型肥満になりやすい
男性は、内臓脂肪型肥満になりやすいとされています。
肥満は、内臓脂肪型と皮下脂肪型の2種類に分けられます。
内臓脂肪型は、腹腔など内臓周りに脂肪が付くタイプの肥満。
男性はお腹に脂肪が付きやすいのです。
お腹に脂肪が付けばウエストも大きくなるため、ぽっこりお腹になりやすいのです。
食事の量が若い頃と同じ
若い頃と同じ量の食事をとっている人も、ぽっこりお腹になりやすいです。
40代になると若い頃と比較して、体重1kgあたりの基礎代謝が低下します。
基礎代謝は、生命活動の維持に使用される1日のエネルギー量のことです。
消費エネルギーが減れば、脂肪も付きやすくなります。
ぽっこりお腹を放置するとメタボのリスクも高まる
40代男性がぽっこりお腹になる原因のひとつとして、内臓脂肪型肥満になりやすい点を紹介しました。
内臓脂肪型肥満になると、メタボリックシンドロームになるリスクも高まります。
メタボリックシンドロームは、内臓脂肪の蓄積に加えて、高血圧や高血糖などを併発している状態です。
メタボになると、脳卒中や心臓病のリスクが高まります。
ぽっこりお腹を放置することは、見た目の問題だけではなく、健康上のリスクを高める可能性もあるのです。
多少お腹が出ている程度であれば、過度に心配する必要はありませんが、ウエストが85cmを超えている男性は注意した方がよいでしょう。
ぽっこりお腹への対処法
ぽっこりお腹にどのように対処すればよいのか、ダイエットのポイントを紹介します。
まずはお腹の脂肪の種類を知ろう
お腹の脂肪は、内臓脂肪と皮下脂肪の2種類に分類できます。
内臓脂肪は、腹腔内の内臓周辺に付着する脂肪です。
一方、皮下脂肪は、お腹の皮膚と筋肉の間につく脂肪です。
ぽっこりお腹になる主な原因は、内臓脂肪にあります。
内臓脂肪が増えると腹部が膨らみ、ぽっこりお腹になるのです。
そのため、ぽっこりお腹を改善するためには、内臓脂肪を減らす必要があります。
幸いなことに、内臓脂肪は皮下脂肪よりも増えやすく、減りやすい傾向にあります。
適度な運動や食生活を改善すれば、ぽっこりお腹は解消できるのです。
摂取カロリーを減らす
ぽっこりお腹を解消するためには、お腹の脂肪を減らす必要があります。
食事で摂ったカロリーは、基礎代謝や身体活動に使用されます。
カロリーを摂り過ぎると消費し切れず、余ってしまうことに。
余った分は、脂肪として身体に蓄積されます。
一方で、摂取カロリーが不足すると、身体に蓄積した脂肪がエネルギーとして使用されます。
摂取カロリーを減らせば、意図的に同じ状態を作り出せるのです。
運動で消費カロリーを増やす
ぽっこりお腹の解消には、運動も効果的です。
基礎代謝は筋肉の量が多い人ほど、高くなる傾向にあります。
筋トレで筋肉量を増やせば、基礎代謝を高められます。
また、有酸素運動には、脂肪の燃焼を促す効果があります。
運動には、消費カロリーを高める効果があるので、ダイエット中は運動も取り入れましょう。
食事をしっかり管理すればぽっこりお腹は解消できる
食事の管理だけでも、ぽっこりお腹を解消できます。
食事管理の方法を紹介しましょう。
カロリーの収支を把握しよう
まずは、自分のカロリーの収支を把握しましょう。
先に紹介した通り、摂取カロリーが不足すると体脂肪がエネルギー源として使用されます。
摂取カロリーが消費カロリーより低い状態は、アンダーカロリーと呼ばれています。
【アンダーカロリーとオーバーカロリー】
アンダーカロリー:摂取カロリーが消費カロリーより低い状態→体脂肪が減る
オーバーカロリー:摂取カロリーが消費カロリーより高い状態→体脂肪が増える
ダイエットを成功させるには、自身がアンダーカロリーなのかオーバーカロリーなのかを把握する必要があります。
摂取カロリーは、栄養管理アプリを利用すればチェックできます。
アプリに食べたものを入力するだけで、カロリーや栄養を計算してくれるので便利です。
消費カロリーは、フィットネストラッカーと呼ばれるデバイスを使えば簡単に測定できます。
また、消費カロリーは計算でおおよその値を知ることができます。
消費カロリーの計算方法については下記の記事をご覧ください。
1日の摂取カロリーの上限を設定
40代になって、ぽっこりお腹になったのであれば、オーバーカロリーになっているのではないでしょうか。
摂取カロリーと消費カロリーを把握したら、1日の摂取カロリーの上限を決めましょう。
脂肪1kgを燃焼させるために必要なエネルギーは約7,200kcalです。
1日の消費カロリーが2,600kcalの場合、1日の摂取カロリーを2,360kcal以下に抑えれば、1ヶ月で1kg減量できます。
1ヶ月の減量目標を立てて、どの程度摂取カロリーを減らせばよいのか計算しましょう。
ぽっこりお腹の解消に有効な運動
運動の重要性は分かったものの、「何から手を着ければよいのか分からない」という方も多いのではないでしょうか。
まずは、軽めの有酸素運動がおすすめです。
身体が慣れてきたら、より脂肪の燃焼効果が高い有酸素運動に挑戦することで、効率的に内臓脂肪を減らせるでしょう。
また、筋トレを組み合わせると、基礎代謝・活動代謝が高まり、脂肪が燃えやすい身体を作れます。
ぽっこりお腹の解消に有効な運動について解説します。
内臓脂肪の燃焼には有酸素運動
有酸素運動とは、酸素を使って身体を動かすエネルギーを作り出す運動です。
負荷が軽く、長時間続けられる運動が有酸素運動に該当します。
【有酸素運動の例】
- ウォーキング
- サイクリング
- 水中ウォーキング
- 水泳
有酸素運動には、内臓脂肪を減少させる効果があります。
有酸素運動を行うとエネルギー消費量が増加し、脂肪が燃焼されるためダイエット効果が期待できます。
そのほか、継続的な有酸素運動は心肺機能を向上させるほか、糖尿病や高血圧、動脈硬化のリスクを下げるなど、健康面でのメリットもあります。
有酸素運動の効果は、継続的に行うことが重要です。
無理な運動は体に負担をかけるため、自分に合った運動を選ぶようにしましょう。
無酸素運動(筋トレ)で代謝・姿勢を改善
無酸素運動(筋トレ)もぽっこりお腹の解消に有効な運動です。
筋トレによって筋肉量が増えると、基礎代謝が向上します。
基礎代謝が上がると、日常生活でも多くのカロリーを消費するため、脂肪を燃焼させることができます。
筋肉量が多いほど、活動代謝も高まる傾向にあるので、筋トレで筋肉を増やすと有酸素運動や日常の活動で消費するエネルギー量の増加も期待できます。
ただし、腹筋だけを鍛えてもあまり代謝の向上は期待できません。
代謝の向上を目的に筋トレする場合は、大きな筋肉を鍛えた方が効果的です。
また、筋トレには姿勢を改善する効果もあります。
姿勢が悪いとお腹が出て見えることも。
体幹や背中の筋肉を鍛えれば姿勢が改善され、ぽっこりお腹の見た目を改善する効果も期待できます。
筋トレで無理な負荷をかけると、身体に悪影響を与えることがあるため、正しい手順・フォームで行うようにしましょう。
本格的に運動したい人には、パーソナルトレーニングジムなどを利用して、プロのトレーナーの指導を受けるとよいでしょう。
40代男性がダイエットする際の注意点
ダイエットに無理は禁物です。
40代男性がダイエットする際の注意点を解説します。
無理な食事制限は避ける
無理な食事制限は止めましょう。
食事の量を減らし過ぎると糖質など、身体を動かすための栄養素が不足する可能性があります。
糖質は、体を動かすためのエネルギー源です。
不足すると疲れやすくなることもあります。
無理な食事制限は体調不良の原因になるので、カロリーを気にするあまり食事を減らし過ぎないよう注意しましょう。
栄養管理アプリで、食事を減らし過ぎていないか確認することが大切です。
運動のやり過ぎにも注意
運動のやり過ぎにも注意が必要です。
特にダイエットをはじめた直後はモチベーションも高いため、たくさん運動したくなるものです。
ダイエットは、継続的に取り組むことではじめて効果を実感できます。
一時的にハードな運動に取り組んでも、期待したほど効果が出ないことも。
無理な運動は、ケガや不調の原因になるので避けましょう。
無理なく続けられる範囲で取り組むことが重要です。
休息も不可欠
筋トレする場合は、しっかり休息を取りましょう。
筋トレで筋肉に負荷をかけると、筋繊維が傷つけられます。
筋繊維が修復されると、以前よりも繊維が太くなります。
繊維の破壊と修復を繰り返すことで、筋肉は大きくなっていくのです。
筋繊維の修復には、24~48時間かかるとされています。
十分な休息を取らずに筋肉に負荷をかけてしまうと、修復を阻害してしまう恐れも。
毎日筋トレしたい人は、日によって鍛える部位を変えるなど、ローテーションを組みましょう。
適度な運動と食事管理でぽっこりお腹は解消できる
40代の男性向けに、ぽっこりお腹への対処法を解説しました。
記事の内容をまとめると以下のようになります。
- 若い頃と同じように食事していると脂肪が付きやすい
- 男性は内臓脂肪がつきやすいためぽっこりお腹になりやすい
- ぽっこりお腹の解消には食事管理と適度な運動が大切
- 無理や運動や食事制限は厳禁
しっかり食事を管理しながら運動すれば、ぽっこりお腹は解消できます。
短期間で痩せることよりも、無理なく取り組めるかどうかを基準に、自分に合った方法で減量しましょう。
無理せず痩せる方法について詳しく知りたい方は、「40代男性が健康的にダイエットするには?効率的に痩せるポイントを解説」をご覧ください。
参考
※メタボリックシンドロームの診断基準 e-ヘルスネット 厚生労働省
https://www.e-healthnet.mhlw.go.jp/information/metabolic/m-01-003.html