中年太りの原因は筋肉の減少?男性の脂肪を燃やす筋トレ10選

中年太りの原因は筋肉の減少?男性の脂肪を燃やす筋トレ10選 エクササイズ

学生の頃は、部活などを頑張ってカッコいい身体を保っていたのに、30歳、40歳になるにつれてやせにくく、太りやすくなってしまったと感じている人も多いのではないでしょうか?

しかし、「歳だから…」という理由で、中年太りの解消を諦める必要はありません。中年太りの原因を知り、正しく対処すればダイエットは可能です。この記事では、中年太りの原因や解消するポイント、男性におすすめの筋トレを10種目ご紹介します。

男性が中年太りになる原因

男性が中年太りになる原因

人間は「摂取カロリー」が「消費カロリー」を上回ると、余った分のカロリーを体内に体脂肪として蓄えるため、徐々に太っていきます。

食べすぎによって太ってしまうのは当然といえますが、食べる量は減っている(変わらない)のに、年齢を重ねるごとに太りやすくなってきたという人もいるのではないでしょうか。

その理由として、「加齢に伴い筋肉量が減少して、消費カロリーが減ってしまったこと」が挙げられます。消費カロリーは筋肉量が多い人ほど高くなる傾向にあります。筋肉量が1kg変わると、1日の消費カロリーは約50kcal変化するといわれています。

1日単位であれば、大した差はないように感じるかもしれませんが、1年間では消費カロリーが18,250kcalも変わってくるのです。仮に18,250kcal分の運動を行った場合、約2.5kgの体脂肪を燃焼できるエネルギー量です。

【脂肪1kgの燃焼に必要なエネルギー量】

体脂肪1kgの燃焼に必要な消費カロリーは、約7,200kcalといわれています。1日の摂取カロリーを消費カロリーより240kcal抑えれば、1ヶ月でおおむね1kgの体脂肪を減らせます。

反対に、筋肉量を維持するか増やすことができれば、中年太りになりにくい身体を作れます。次の章では筋肉量を維持・向上させる具体的なポイントなど、中年太りを解消するポイントをご紹介しましょう。

中年太りを解消する3つのポイント

中年太りを解消する3つのポイント

中年太りを効果的に解消するポイントとして、以下の3つが挙げられます。

  • 筋トレ
  • バランスの取れた食生活
  • 日常生活の活動量を増やす

それぞれのポイントについて詳しく解説します。

筋トレ

筋肉量は成長ホルモンの分泌が減少する20代を境に減少しやすくなります。しかし、30代以降も筋トレで筋肉に刺激を与えることで、筋肉量を増やすことができます。

ただし、中年太りを解消したいからといって、腹筋だけ鍛えてもあまり効果は期待できません。中年太りを解消するには、お腹の筋肉だけではなく、大きな筋肉を鍛えることが重要です。

バランスの取れた食生活

筋肉は、ただ筋トレを行うだけでは増えません。筋トレは、あくまでも筋肉の合成を促すシグナルを生じさせる刺激にすぎません。

筋トレに取り組んでいても、必要な栄養が不足していれば筋肉はなかなか増えないのです。効果的に筋肉を増やすには、シグナルが発せられた際に、筋肉の合成に必要な栄養素を筋組織まで届ける必要があります。

【ダイエット中の食事はPFCバランスを意識しよう】

PFCバランスとは、摂取カロリーに占めるタンパク質(Protein)、脂質(Fat)、糖質(Carbohydrate)の割合のことです。厚生労働省の日本人の食事摂取基準(2020 年版)では、以下のようなPFCバランスを推奨しています。

  • P:13%~20%
  • F:20%~30%
  • C:50%~65%

糖質や脂質を摂り過ぎている場合は、調整した方がよいでしょう。

筋肉量を増やす上で、特に重要な栄養素がタンパク質です。ダイエット中は、タンパク質の摂取割合を増やし、糖質や脂質を減らすのがおすすめです。糖質や脂質の摂り過ぎを改善できるので、より中年太りを解消しやすくなります。

中年太り男性向けに食事管理方法を解説!解消のためのポイントとコツも紹介

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日常生活の活動量を増やす

使われない部位の筋肉は徐々に減っていくため、身体を動かさなければ加齢による筋肉減少のペースは加速します。言い換えれば、中年太りが加速する可能性があるのです。

例えば、職場での役職が上がったことで、業務の主軸がマネジメントへと変わっていったという中年男性も多いのではないでしょうか。デスクワークがメインになったことで、身体を動かす機会が減ってしまい、筋肉の減少に拍車をかけてしまうこともあるでしょう。

日常生活の中で身体を動かす機会が減ったと感じるのであれば、意識して身体を動かす必要があります。

中年太りを解消したい男性必見!ダイエットを成功させる運動や注意点を解説

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中年太りを解消したい男性が鍛えるべき筋肉

中年太りを解消したい男性が鍛えるべき筋肉

筋トレと適切な食事で筋肉量を増やすと代謝がアップします。代謝が高まれば、消費カロリーが増え中年太りを解消しやすくなります。

しかし、一口に筋トレといってもたくさんの種類があるため、よく考えずに種目を選んでしまうと、なかなかトレーニングの効率は上がりません。効果的に代謝をアップさせるには、身体の中でもサイズの大きい筋肉をトレーニングすることが大切です。

中年太りの男性が鍛えるべき筋肉について解説します。

太もも・お尻

下半身には、大きな筋肉が集まっています。特に膝から上の太もも(大腿四頭筋、ハムストリングス)、お尻(大殿筋)の筋肉は、身体の中でも大きな筋肉のため、鍛えることで効果的な代謝の向上が期待できます。

さらに、下半身の筋肉を鍛えると歩行などの移動能力が向上し、日々の活動量が増える傾向にあるため、消費カロリーの増加も期待できます。

背中

背中の筋肉(広背筋、脊柱起立筋)もサイズが大きい筋肉のため、鍛えることで代謝アップが期待できます。

また、背中には、姿勢の維持に使われる筋肉も多いです。姿勢が良くなると関節の動きが大きくなるほか、内臓を正しい位置に保つことができ、代謝アップにつながります。こうした側面からも、背中の筋トレは中年太り解消に効果的といえるでしょう。

胸・お腹

胸の筋肉(大胸筋)も大きな筋肉のため、代謝アップが期待できます。また、背中や下半身の筋肉ほどではありませんが、お腹の筋肉も比較的大きな筋肉です。

背中の筋肉と同様に、お腹の筋肉も姿勢維持に使われるため、鍛えることで姿勢の改善が期待できます。トレーニングで腹筋を鍛えると、お腹周りの血流を改善できるので、お腹周りに脂肪がつきにくくなるでしょう。

【男性版】代謝をアップさせる筋トレ5種目

【男性版】代謝をアップさせる筋トレ5種目

先述のとおり、大きな筋肉を使う筋トレを行うと効果的に代謝を高められます。筋肉量を増やすためには、ターゲットとなる筋肉が「きつい」と感じるまで行うことがポイントです。

ただし、正しいフォームが身につく前に、頑張りすぎるとケガに繋がるので、最初のうちは10回~20回でもOKです。正しいフォームが身に付いたら、回数を決めずに「もう続けられない」というところまで追い込むと効果的に筋肉を鍛えられます。

代謝の向上におすすめの筋トレと効果的なやり方をご紹介します。

スクワット

ノーマルスクワット1-2
ノーマルスクワット2-1
ノーマルスクワット1-2
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スクワットでは、お尻や太もも全体といった大きな筋肉に加え、正しいフォーム、姿勢を維持するために体幹の筋肉も使う必要があります。スクワットでは、多くの筋肉を鍛えることができることから、「キングオブエクササイズ」とも呼ばれています。中年太りを解消するなら、最初に取り組むべき筋トレといえるでしょう。

【スクワットの効果的なやり方】

  1. 脚を肩幅程度に開き、つま先をやや外に向けて立ちます
  2. お尻を床に近づけるイメージで、お尻が膝と同じ高さになるところまでしゃがみます(難しい人はしゃがめるところまででOK)
  3. ①の姿勢に戻ります

スクワット中は、背筋は伸ばしておきましょう。また、腰を下げる際は、膝がつま先より前に出ないように注意しましょう。

男性のダイエットにおすすめのスクワット5選!効果を最大化するポイントも紹介

男性のダイエットにおすすめのスクワット5選!効果を最大化するポイントも紹介

ランジ

ランジ1
ランジ2
ランジ3
ランジ4
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ランジは、脚を前後に開いて行うスクワットです。ランジでは、お尻や太もも全体、体幹などの大きな筋肉を使うため、筋肉量を増やしやすい種目です。

【ランジの効果的なやり方】

  1. 背筋を伸ばしたまま、脚を大きく前後に開きます
  2. 前方の膝が90度くらいに曲がるまでしゃがみましょう
  3. ①の姿勢に戻ります
  4. ①〜③を繰り返します
  5. 前後の足を入れ替えて、同じ要領で反対の脚も同様にトレーニングします

前側の脚のお尻を少し後ろに突き出すようにしながらしゃがむと、脚の前後の筋肉をバランスよくトレーニングできます。バランスよく鍛えるために、左右を同じ回数動かしましょう。

腕立て伏せ

腕立て伏せ2
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腕立て伏せでは、上半身の大きな筋肉である胸の筋肉のほか、二の腕や肩の筋肉も鍛えられます。加えて、腕立て伏せでは、姿勢を維持するために体幹の筋肉も使う必要があります。上半身を効果的に鍛えられる筋トレといえるでしょう。

【腕立て伏せの効果的なやり方】

  1. 四つ這いの姿勢で、手を肩幅の1.5倍程度に広げます
  2. 膝を伸ばして、頭から足まで一直線になるよう姿勢をキープします
  3. 左右の手の間の床に胸をつけるようなイメージで、肘を曲げ伸ばししましょう

腕の力で身体を持ち上げるのが難しい場合は、姿勢を維持するのが難しい場合は、膝を付いた状態で腕立てすると、負荷を下げられます。

ペットボトルベントオーバーロウイング

ペットボトルベントオーバーロウイングは、上半身でも特に大きな筋肉である背中の筋肉を鍛える筋トレです。腕を動かしている時はもちろん、動きを止めている時も姿勢の維持に背中の筋肉が使われるため、効果的に背中の筋肉を鍛えられます。

【ペットボトルベントオーバーロウイングの効果的なやり方】

  1. ペットボトル(もしくは重りになるもの)を両手に持ち、気を付けの姿勢をとります
  2. 股関節を軸に、上体を45度前に倒します
  3. 力を抜いて腕をぶら下げます
  4. 肩甲骨を寄せつつ、ペットボトルをおへそのほうに向けて引き上げます
  5. ペットボトルをおへそと同じ高さまで引き上げたら、再びペットボトルをゆっくり下げます

背中の筋肉を使ってペットボトルを引き寄せられるように、肩甲骨の内側や背中の横の筋肉を意識しながら腕を引き上げるのがポイントです。

懸垂

懸垂では、背中の筋肉(特に広背筋)を効果的に鍛えられるため、代謝を高められるだけではなく、男性が憧れる逆三角形のカッコいい身体を手に入れることができます。

一方で、懸垂では高い負荷がかかるため、筋トレに慣れてきた中〜上級者向けの種目といえるでしょう。筋力に自信がない人は、別の筋トレから始めることをおすすめします。

【懸垂の効果的なやり方】

  1. 懸垂バーなど、自分の身長よりも高く、両手で掴めるバーを用意します
  2. 肩幅よりも広く手を離してバーを握ります
  3. 肘を曲げながら腕を脇腹に近づけるように力を入れ、身体を持ち上げます(可能な範囲でOK)
  4. ゆっくり身体を下げます

首をすくめると余計な筋肉に力が入り、効果的に背中の筋肉を鍛えられません。首に力が入り過ぎないように注意しましょう。

【男性版】お腹周りの引き締めにおすすめの筋トレ5種目

【男性版】お腹周りの引き締めにおすすめの筋トレ5選

お腹周りの血行が悪いと脂肪がつきやすく、落ちにくくなります。お腹周りの血行を改善するためにも、お腹周りのトレーニングを取り入れることをおすすめします。また、お腹の筋肉を鍛えておけば、脂肪が落ちた際に男性らしくカッコいい身体になっているでしょう。

お腹周りを引き締める筋トレをご紹介します。

クランチ

クランチは、仰向けの状態で足を身体に引き寄せる筋トレです。スクワットなどの下半身のトレーニングと比較すると、クランチ自体の脂肪燃焼効果は、それほど高いわけではありません。

しかし、お腹周りの代謝を高める効果が期待できるので、中年太りを効果的に解消するのであれば、トレーニングメニューに加えておくとよいでしょう。

【クランチの効果的なやり方】

  1. 膝を90度に曲げて仰向けで寝ます
  2. 手を頭の後ろに添えて頭の重さを支えます
  3. おへそを覗き込むように上体を丸めます
  4. 腹筋に十分に力が入っている位置で1秒間動きを止めてます
  5. 元の姿勢に戻ります

無理に上体を起こそうとすると、余計な筋肉に力が入り、効果的に腹筋に負荷をかけられません。上体を丸める動きと、腹筋を使うことに意識に集中しましょう。

ツイストクランチ

ツイストクランチは、クランチに捻りの動作を加えた筋トレです。クランチでは鍛えるのが難しい脇腹の筋肉を刺激できます。正しいフォームで行うと、脇腹や腰の筋肉がつき、血流も改善されるため、脇腹や腰周りの脂肪が落ちやすくなる効果が期待できます。

【ツイストクランチの効果的なやり方】

  1. 膝を90度に曲げて仰向けで寝ます
  2. 手を頭の後ろに添えて頭の重さを支えます
  3. 上体を丸めて起こしつつ、片方の肘を反対の太ももに近づけるように体幹を捻ります

クランチと同様に、高く上体を起こすことよりも「丸める」「捻る」ことを意識しましょう。

ニートゥーチェスト

ニートゥーチェストは、下腹部の筋肉を鍛えられる筋トレです。正しいフォームで行うと、下腹部を効果的に引き締められます。

【ニートゥーチェストの効果的なやり方】

  1. 床に足を伸ばして座ります
  2. 両手を後にだして上体を後の傾けます
  3. 両足を床から浮かせます
  4. 膝を曲げながら胸に引き寄せます
  5. 膝を伸ばしながら脚を再び前に出します
  6. 膝がお尻の上にくるよう位置まで脚を持ち上げます
  7. お腹に力をいれ、腰と床の隙間を埋めるように脚を床に近づけます
  8. これ以上脚を床に近づけると腰に力が入ってしまうと感じる手前で止めます

ニートゥーチェストでは、間違ったフォームで無理にトレーニングしてしまうと、腰を痛める原因になるので注意しましょう。

ストレートアームプランク

ストレートアームプランクは、腕立て伏せのような姿勢をキープする体幹のトレーニングです。大きな動きはありませんが、体幹の筋肉を効果的に鍛えられます。また、ストレートアームプランクは、腕立て伏せなどの負荷の高い筋トレが難しい人にもおすすめです。

【ストレートアームプランクの効果的なやり方】

  1. 腕立て伏せの姿勢をとります
  2. 手は肩の下につきます
  3. 頭から足まで一直線になるよう姿勢を保ちます
  4. お腹に力を入れ、30秒~60秒ほど同じ姿勢をキープします

姿勢をキープしている間は、息を止めないように自然に呼吸をしながら行いましょう。

ダイエットを成功させる男の筋トレ10選!効果を最大化するポイントも紹介

ダイエットを成功させる男の筋トレ10選!効果を最大化するポイントも紹介

マウンテンクライマー

マウンテンクライマー1
マウンテンクライマー2
マウンテンクライマー3
マウンテンクライマー4
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マウンテンクライマーは、腕立て伏せのような姿勢で、素早くもも上げを行う筋トレです。マウンテンクライマーでは、腹筋や太ももの付け根、太もも前の筋肉など、複数の大きな筋肉を使います。そのため、中年太りを解消したい男性におすすめです。

【マウンテンクライマーの効果的なやり方】

  1. 腕立て伏せの姿勢をとります
  2. 左右の太ももを、交互に素早くお腹に引き寄せるように動かします

極力体幹を固定するのがマウンテンクライマーのポイントです。10~20秒程度全力で動きましょう。

筋トレとバランスの取れた食生活を継続して中年太りを解消しよう

筋トレとバランスの取れた食生活を継続して中年太りを解消しよう

中年太りの主な原因として、以下の2つが挙げられます。

  • 筋肉量の減少による代謝の低下
  • 日常の活動量の減少
  • 摂取カロリーが消費カロリーを上回っている

筋肉量を維持・増加させれば代謝が向上し、消費カロリーが摂取カロリーを上回りやすい身体をつくることができます。中年太りを解消するには、筋トレやバランスの取れた食事、活動量を高めることが重要です。

加齢によって筋肉が減少していくことを解説しましたが、筋トレを継続すれば筋肉量を増やすことができます。効果的な筋トレと食事管理を、地道に続けられる人にのみ中年太り解消への道が開けます。

まずは、我慢しすぎることなく継続できるレベルの筋トレ・食事管理から始めていきましょう。