中年太りを解消したい男性必見!ダイエットを成功させる運動や注意点を解説

中年太りを解消したい男性必見!ダイエットを成功させる運動や注意点を解説 ダイエット

肥満の人の割合は、年齢とともに増える傾向にあり、40代・50代男性の約40%が肥満というデータも出ています。中年太りを放置しておくと、生活習慣病を引き起こすリスクが高まるため注意が必要です。カッコいいスタイルを手に入れるだけではなく、健康のためにも無理なく続けられる方法で肥満を解消することが大切です。

この記事では、中年太りを解消したい男性に向けて、誰でも取り組めるおすすめの運動や注意点などを、詳しくご紹介します。

40代・50代男性の約40%が肥満

40代・50代男性の約40%が肥満

肥満の人の割合は、年齢とともに増えていきます。厚生労働省の「令和元年国民健康・栄養調査報告」によると肥満の人の割合は、男性では40代が39.7%と最も高く、次が50代の39.2%とされています。※

40代・50代男性の約40%が肥満とされているのです。「中年太り」に悩まされている人は多いといえるでしょう。日本肥満学会では、「BMI(ボディ・マス・インデックス)」を用いて肥満度を判定しています。

【BMI(ボディ・マス・インデックス)】

BMI=体重(kg)÷身長(m)の2乗

BMIは、身長と体重から算出される体格指数で、「体重(kg)÷身長(m)の2乗」で求められます。BMIの数値が25以上になると肥満と判定されます。数値が高いほど肥満度が高く、度合いによって「肥満1」から「肥満4」に分けられます。

中年太りになる主な原因として、食生活の乱れや運動不足などが挙げられますが、他の要因も大きく関係しています。加齢による身体の仕組みの変化も大きな原因となるため、中年太りを解消するには、年齢に合わせた方法を取り入れることが大切です。

中年太りを放置するリスク

中年太りを放置するリスク

中年太りを放置していると、身体にさまざまな悪影響を及ぼします。糖尿病や脂質異常、高血圧など、生活習慣病をはじめとする数多くの疾患を引き起こすリスクが高まるため、解消に向けた対策を取ることが大切です。

肥満には2つのタイプがあり、内臓まわりに脂肪がついてお腹がポッコリと出てくる「内臓脂肪型肥満」と、皮膚の下にある組織に脂肪が蓄積される「皮下脂肪型肥満」に分けられます。

2種類の肥満の内、男性に多く見られるのが「内臓脂肪型肥満」です。内臓脂肪型肥満になると、ぽっこりとお腹が出る典型的な「中年太り」の体型になります。

「皮下脂肪型肥満」の人には、糖尿病や高血圧などの生活習慣病の症状はあまりみられません。しかし、「内臓脂肪型肥満」の人は、生活習慣病を引き起こすリスクが高くなります。

生活習慣を改善するための「特定健診・特定保健指導」でも、内臓脂肪型肥満の人が高血糖・高血圧・脂質代謝異常のいずれか2つを併発している状態の「メタボリックシンドローム」に着目して、診断やサポートを行っています。

年齢とともにダイエットの難易度は高まる

年齢とともにダイエットの難易度は高まる

ダイエットは、食生活の改善と併せて運動を取り入れるのが成功のカギです。ただし、年齢とともに基礎代謝が低下して脂肪が燃えにくくなるため、ダイエットの難易度が高まることも理解しておく必要があります。

ダイエットをする上で頭に入れておきたいのが、「基礎代謝量」です。

【基礎代謝量】

基礎代謝量とは、身体を動かさずに安静にしている時に消費されるカロリーのことです。基礎代謝量は、15~17歳頃をピークに年齢を重ねるごとに低下します。

若い頃と食事量が変わらないのに太ってしまうのは、基礎代謝量が低下しているのも大きな原因です。

基礎代謝量の低下には、筋肉量の減少も関係しています。筋トレをして筋肉の増量を心がければ、基礎代謝もアップして脂肪が燃えやすくなります。中年太りを解消するには、基礎代謝量を高めることに意識を向けるのも大切です。

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男性の中年太りを解消する方法

男性の中年太りを解消する方法

効果的かつ健康的なダイエットを行うには、食事と運動の両方からアプローチする必要があります。ここでは、男性の中年太りを解消するおすすめの方法をご紹介します。

摂取カロリーを抑える

中年太りを解消するには、食事のカロリー管理がとても重要です。摂取カロリーが消費カロリーよりも多くなると、過剰分の糖質が燃焼されずに、脂肪へ形を変えて身体に蓄積されます。反対に、摂取カロリーを抑える食生活を心がければ、脂肪を落とせます。

男性がつい食べ過ぎてしまうのが、ご飯や麺類などの炭水化物です。炭水化物に含まれる糖質はエネルギー源でもありますが、余った分は脂肪として蓄積されます。小さめの茶碗を使うなどの工夫をすると、無理なく摂取量が減らせるでしょう。

中年太り男性向けに食事管理方法を解説!解消のためのポイントとコツも紹介

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また、タンパク質が多めで脂質を摂り過ぎない食事を心がけるのも大切です。タンパク質は筋肉を構成する材料であり、代謝を高めて脂肪を燃焼する働きがある、ダイエットには欠かせない栄養素でもあります。

ダイエット中は肉類や魚類、大豆類などの食事に取り入れて、タンパク質を積極的に摂るとよいでしょう。

脂質は、三大栄養素(炭水化物・脂質・タンパク質)の中で、1gあたりのカロリーが最も高い栄養素です。揚げ物などの脂っこい食事は、当然カロリーも高く、茹でる・蒸すなど調理法を取り入れるだけでもかなりカロリーが落とせます。

栄養素 1gあたりのカロリー
糖質・タンパク質 4kcal
脂質 9kcal

ただし、カロリーを抑えたいばかりに、極端な食事制限をするのは逆効果です。長続きしないのはもちろん、精神的にも悪影響を与えてしまいます。無理のない方法で継続的に食事のカロリー管理をすることが大切です。

継続的に有酸素運動に取り組む

有酸素運動には、内臓脂肪を燃やす効果が期待できます。中年太りを解消するには、継続的に行うことが重要です。有酸素運動をすると最初は糖質が燃焼されて、20分以上経過した頃から脂肪が燃焼され始めます。そのため、一般的に有酸素運動は20分以上継続した方が効果的といわれてきました。

しかし、最近では1日に10分間の運動を3回行った場合と、連続で30分間運動した場合の消費カロリーに大きな差はないことも分かっています。運動に取り組む時間は、30分間継続しなくても、1日の合計が30分以上であれば問題ないと考えてよいでしょう。

ウォーキング・水泳・スロージョギング・サイクリングなどの有酸素運動は、器具などの準備をしなくてもすぐに取り組めます。1日30分以上の運動を、少なくとも週に3回以上、できれば毎日続けるのがおすすめです。

有酸素運動は、継続して取り組むことでダイエット効果が期待できます。自分に合った無理なく続けられるペースで行うことが大切です。

筋トレで代謝を高める

筋トレをすると、筋肉量が増えて基礎代謝が高まり、脂肪が燃えやすい身体を作れます。太りにくい身体に体質を改善でき、ダイエットを止めた後にリバウンドするリスクも抑えられます。

筋トレで得られるのは、男らしい引き締まった身体といった見た目のメリットだけではありません。基礎代謝量は、筋肉が増えれば増えるほど、高くなる傾向にあります。安静にしている時にも消費される基礎代謝量が高まり、痩せやすい身体へ体質を改善できるという嬉しいメリットもあるのです。

筋トレは自宅でも取り組めるため、天候に左右される心配がありません。無理なく続けられるメニューで、自分に合った負荷やペースで行うとよいでしょう。

中年男性のための効果的な筋トレ9選!健康的なダイエットで若々しさを取り戻そう

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中年太りの解消におすすめの運動

中年太りの解消におすすめの運動

中年太りを解消するには、内臓脂肪を燃やす効果がある「有酸素運動」と、基礎代謝を高める効果がある「筋トレ」を組み合わせるのが効果的です。誰でも気軽に取り組める、中年太りの解消におすすめの運動をご紹介します。

【有酸素運動】ウォーキング

「ウォーキング」は、脂肪の燃焼が期待できる有酸素運動であり、お腹周りが気になる中年太りの解消におすすめです。身体全体を使う運動でもあり、腹筋を意識しながら背筋を伸ばして取り組めば、姿勢の改善も期待できます。

ウォーキングで得られるメリットは、ダイエット効果だけではありません。内臓脂肪が落ちることで、高血圧やコレステロール値、血糖値に良い影響を与えて、生活習慣病の予防につながります。その他、骨に適度な負荷が与えられるため、骨粗しょう症の予防効果も期待できます。

さらに、ウォーキングには、幸せホルモンとも呼ばれる神経伝達物質の「セロトニン」の分泌を促す効果もあり、ストレス発散も期待できる運動です。

男性必見!ウォーキングのダイエット効果を最大化する方法

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【有酸素運動】サイクリング

「サイクリング」は、効率良く脂肪を燃焼できる有酸素運動です。サドルに座った状態で行うので、体重が分散されて足腰への負担も少なく、運動習慣がない中年男性にもおすすめです。

サイクリングには、太ももの前面や後面にある大きな筋肉が鍛えられ、筋肉量を増やして基礎代謝量をアップする効果も期待できます。さらに、上半身と下半身をつなぐ筋肉の「腸腰筋」も鍛えることができ、ポッコリお腹や姿勢の改善、ヒップアップにもつながります。

また、アウトドアで行うサイクリングは、天候に左右されるものの、外の空気を吸って景色を楽しみながらできます。爽快感やリラックス効果があり、ストレス発散ができる点もメリットです。移動の手段に自転車を使えば、時間を割かなくてもダイエットに取り組めます。

【筋トレ】スクワット

「スクワット」は、特別な器具を必要としない自重トレーニングです。自宅ですぐに始められる手軽さに加えて、筋トレの中では消費カロリーも高いため、中年太り特有のポッコリお腹の解消に適した筋トレといえるでしょう。

スクワットで鍛えられるのは、身体全体の6~7割もの筋肉が集まっている下半身です。下半身には大きな筋肉が集まっているので、スクワットを行うことで効率的に大きな筋肉を鍛えられます。

スクワットに取り組めば、基礎代謝量がアップして脂肪が燃えやすい身体を作れるでしょう。上半身をまっすぐにキープして行うため、お腹の筋肉も刺激されて、お腹周りの引き締めも期待できます。

また、スクワットなどの筋トレをすると、脂肪燃焼の促進や筋肉の成長サポートをする働きがある「成長ホルモン」が分泌されます。スクワットは中年太りの解消に向けて、ぜひ習慣化したいトレーニングの一つです。

【男性版】スクワットでお腹のダイエット!6種のバリエーションを紹介

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【筋トレ】プランク

「プランク」は、お腹や背中、腰、股関節などの胴体部分が鍛えられる筋トレです。身体の深い部分にある「深層筋(インナーマッスル)」も鍛える効果があり、お腹の脂肪が気になる中年男性におすすめのトレーニングです。

腹筋や背筋などの体幹の筋肉が鍛えられると、身体をしっかりと支えられるようになり、自然に良い姿勢が取れるようになります。正しい姿勢を保つ筋肉が使われると背筋が伸びて、それだけで見た目がすっきりしてくるでしょう。

プランクは、基本から応用までさまざまなバリエーションがあり、慣れてきたら難易度を上げられます。省スペースで実践でき、レベルに合わせて取り組める点がプランクのメリットです。

中年男性のダイエットの注意点

中年男性のダイエットの注意点

ダイエットは、継続することで成功につながります。過度な食事制限や体力に見合わないハードな運動は、挫折する原因となる可能性があるため禁物です。

摂取エネルギーが極端に減ると、身体はエネルギー源を溜め込もうとするため、脂肪が蓄積されやすい身体になってしまう可能性があります。極端な食事制限は、続かないばかりか、リバウンドの原因にもなるのです。

また、自分のペースや体力に合わないハードな運動は、続かないことはもちろん、ケガをする危険性もあります。運動習慣のない男性は、特に注意が必要です。無理のないペースで、継続できる方法でダイエットに取り組むことが大切です。

適度な運動とカロリーコントロールで中年太りを解消しよう

適度な運動とカロリーコントロールで中年太りを解消しよう

中年太りを解消するには、適度な運動とカロリーコントロールを継続することが重要です。無理なく継続できる適度な有酸素運動と筋トレ、摂取カロリーを抑える食事管理を実践して、中年太りの解消に取り組みましょう。

また、中年太りを放置しておくと、生活習慣病をはじめとする数多くの疾患を引き起こすリスクが高まります。基礎代謝量の向上に意識を向けて、脂肪が燃えやすい身体作りを目指しましょう。

出典

令和元年 国民健康・栄養調査報告 厚生労働省 https://www.mhlw.go.jp/content/000710991.pdf