男性の胸が膨らむ主な原因として、皮下脂肪の増加やホルモンバランスの乱れなどが考えられます。
皮下脂肪を落とすには時間がかかるため、胸のダイエットには時間がかかります。
また、ホルモンバランスを整えるには、生活習慣の見直しが必要です。
この記事では、胸のダイエットを始めようと考えている男性のために、胸が大きくなる原因やダイエットの方法を解説します。
Contents
男性の胸が大きくなる原因
肥満やホルモンバランスの乱れなど、男性の胸が大きくなる原因には、さまざまな要素が関係しています。
胸をダイエットするには、原因を把握しておくことが大切です。
男性の胸が大きくなる原因について解説します。
皮下脂肪の増加
身体の脂肪には、内臓脂肪と皮下脂肪の2種類があります。
内臓脂肪は内臓周りにつく脂肪で、皮下脂肪は皮下組織につく脂肪です。
胸の皮下脂肪が増えると男性も胸が膨らみます。
運動不足やカロリー過多な食事など、生活習慣が原因で胸の脂肪が増えるケースが多いです。
男性の胸が膨らむ原因は生活習慣だけではなく、加齢が関係していることも。
基礎代謝が低下すると、脂肪がつきやすくなります。
基礎代謝とは、生命維持に必要な活動に消費されるエネルギーで、年齢とともに低下していきます。
若いころと食事の内容が同じであっても、基礎代謝が低下すると身体が消費するエネルギー量が少なくなるため、食事から得たエネルギーを使い切れずに余ることに。
身体は余ったエネルギーを脂肪として蓄えるため、脂肪が増えてしまうのです。
ホルモンバランスの乱れ
男性ホルモンのバランスが乱れると、胸が大きくなることがあります。
特にエストロゲン(女性ホルモン)が多く分泌されると、乳腺組織が発達しやすくなります。
男性の身体にも僅かながらエストロゲンが存在し、ホルモンのバランスが崩れることで乳腺組織の発達が促されるためです。
ホルモンバランスの乱れは、ストレスや睡眠不足、食生活の乱れ、過度のアルコール摂取などの生活習慣によって引き起こされることが多いです。
また、加齢によるホルモンの分泌量の変化が原因になっていることも。
適度な運動やバランスの良い食生活を心がけることで、ホルモンバランスを整えることができます。
特に亜鉛などのミネラルを含む食品を積極的に摂取することが、男性ホルモンのバランスを整える助けとなります。
ストレスの軽減や十分な睡眠を確保することも、ホルモンバランスを整える上で重要です。
リラックスできる趣味を見つけたり、適度な休息を取り入れることで、ホルモンバランスを保ち、胸のダイエットにも効果的です。
胸のダイエットでは長期戦を覚悟する
「胸のたるみが気になるので、できるだけ早く脂肪を落としたい」という方もいるでしょう。
しかし、胸の脂肪は簡単には落ちません。
胸の脂肪を落とすのが難しい理由を解説しましょう。
皮下脂肪は落としにくい
胸についた脂肪は皮下脂肪であることを先に解説しましたが、脂肪の種類によって落としやすさに違いがあります。
皮下脂肪は内臓脂肪と比較して、落としにくい傾向にあります。
内臓脂肪はダイエットを開始して早い段階で減り始めますが、内臓脂肪を落とすにはある程度ダイエットを続けなければなりません。
そのため、胸のダイエットを始めようと考えているのであれば、長期戦を覚悟しておく必要があります。
胸の脂肪だけピンポイントで減らすことはできない
運動やカロリー管理による通常のダイエットで、胸の皮下脂肪だけをピンポイントで減らすことはできません。
ダイエットを続けていれば、いずれは胸の脂肪も減っていきますが、優先的に落とすのは不可能です。
どうしても胸の脂肪だけを減らしたいという場合は、医療機関が提供している医療痩身を検討したほうがよいでしょう。
男性が胸をダイエットする方法
男性が胸をダイエットするには、運動や食事、生活習慣の改善が必要です。
胸のダイエットというと、腕立て伏せなどの胸の筋肉を鍛えるトレーニングをイメージする方もいるのではないでしょうか。
胸には大胸筋と呼ばれる大きな筋肉があるため、胸の筋肉を鍛えることで基礎代謝の向上が期待できます。
しかし、胸の筋肉ばかり鍛えても、脂肪を落とすという点では効果的な方法とはいえません。
効果的に胸の脂肪を減らす方法を解説します。
筋力トレーニングで筋肉を増やす
筋トレによって筋肉量が増えれば、基礎代謝も向上します。
効率的に基礎代謝を高めるには、大きな筋肉を鍛える必要があります。
胸の筋肉である大胸筋も上半身の中では比較的大きな筋肉ではありますが、下半身の筋肉も鍛えたほうがより効果的です。
お尻や太ももには特に大きな筋肉があります。
スクワットやランジなど、下半身の筋肉を鍛える筋トレと上半身の筋トレを組み合わせて、全身をバランスよく鍛えましょう。
有酸素運動で効果的に脂肪を減らす
サイクリングやジョギングなどの有酸素運動には、脂肪を減少させる効果があります。
筋肉を動かすエネルギー源は、ATPと呼ばれる物質です。
筋トレなどの短時間で強い力を発揮する運動では、肝臓や筋肉に貯蔵された糖からATPを作り出して、筋肉を動かしています。
一方、有酸素運動では主に身体に蓄えられた脂肪を分解してATPを作り出します。
そのため、有酸素運動を継続すると徐々に脂肪が減っていくのです。
カロリーの管理も必要
トレーニングだけで胸の脂肪を減らすことはできません。
食事のカロリーを適切な水準に管理していなければ、運動していても脂肪が減るどころか増える可能性も。
身体で消費できずに余ったエネルギー源は、脂肪として蓄積されます。
脂肪を減らすには、身体が消費するエネルギー量よりも食事のカロリーを抑えなければなりません。
ダイエットを成功させるには、カロリーの管理が不可欠なのです。
特に砂糖や脂肪分の多い食品は避け、バランスの良い食事を心がけましょう。
タンパク質は、筋肉の成長や修復に欠かせない栄養素です。
適量のタンパク質を摂取し、筋肉量を増やすことで基礎代謝が向上し、脂肪燃焼を促進します。
ストレス対策と適度な睡眠
ストレスの軽減や十分な睡眠を確保することも、ホルモンバランスを整える上で重要です。
ストレスを軽減し、十分な睡眠をとれば、ホルモンバランスが整い、脂肪の蓄積を抑制できます。
【ストレスを軽減する方法】
- 深呼吸:深呼吸には、身体をリラックスさせる効果があります。胸を広げてゆっくり息を吸い、ゆっくり息を吐くことを繰り返しましょう。
- 運動:適度な運動を行うことで、ストレスホルモンが減少します。散歩やジョギング、ヨガなどの軽い運動を取り入れると良いでしょう。
- 趣味や娯楽:趣味や娯楽を楽しむことで気分転換ができ、ストレスを軽減できます。音楽を聴く、絵を描く、読書など自分がリラックスできる活動を見つけましょう。
- 人間関係の見直し:ストレスの原因となる人間関係を見直し、適度な距離感を保つことが重要です。無理に関わらず、自分にとって心地良い人間関係を築くことが大切です。
適切な睡眠時間には個人差がありますが、一般的に7~9時間とされています。
ストレスや疲労の度合いによって、適切な睡眠時間が変わることもあります。
翌日目覚めたときに疲れが取れているか、日中のパフォーマンスが良いかどうかを評価し、自分にとって最適な睡眠時間を見つけましょう。
胸をダイエットする際の注意点
過激なダイエットは代謝を低下させたり、リバウンドのリスクを高めます。
ダイエット中もバランスの良い食事を心がけましょう。
胸をダイエットする際の注意点を解説します。
栄養バランスの偏った食事
カロリーを意識するあまり、野菜ばかり食べてしまうという人もいるようです。
たしかに、ダイエット中の食事に野菜を取り入れることも大切ですが、葉野菜ばかり食べていると極端にカロリーが少なくなってしまいます。
身体を動かすエネルギー源が不足するため、運動中に疲れやすくなる可能性も。
炭水化物(糖質)は、身体を動かすエネルギー源として使用される栄養素です。
そのため、適度に炭水化物を摂る必要があります。
一方で、炭水化物を摂り過ぎるとカロリー過多になってしまい、脂肪が増えやすくなります。
炭水化物を完全に断つ必要はありませんが、摂り過ぎも避けなければなりません。
ダイエット中は、1食あたりのご飯を茶碗1杯に抑えるなど、食べ過ぎないように注意しましょう。
また、野菜ばかり食べていると、タンパク質が不足する可能性もあります。
タンパク質は、筋肉や皮膚、髪の毛などの合成に利用される栄養素です。
筋トレに取り組んでいても、筋肉量は簡単には増えません。
タンパク質が不足していれば、筋肉を増やすのがさらに困難になります。
肉や魚などのタンパク質を多く含む食品もメニューに取り入れましょう。
ダイエット中であっても栄養バランスの良い食事を摂ることが重要です。
自力で食事を管理するのが難しい方には、宅食サービスの活用をおすすめします。
短期間での急激なダイエットは避ける
短期間での急激なダイエットは、長期的な健康や体重維持にネガティブに働くことが多いです。
短期間での急激なダイエットの問題点として以下の4つが挙げられます。
【急激なダイエットの問題点】
- リバウンドのリスク:短期間で大幅に脂肪を落とすには、過度なカロリー制限や激しい運動が必要です。しかし、過激なダイエットでは身体が飢餓状態に陥り、エネルギー消費を抑えるため基礎代謝が低下します。ダイエットが終わった後、元の食事量に戻ると太りやすい体質になり、リバウンドが起こりやすくなります。
- 筋肉量の減少:ダイエット中は、筋肉量も若干減少します。しかし、短期間で急激に体重を落とすと、通常のダイエットと比較して筋肉も減少しやすくなります。筋肉量が減ることで基礎代謝が低下し、さらにリバウンドしやすくなります。
- 代謝機能の低下:急激なダイエットは、身体のエネルギー代謝を乱し、内臓機能の低下やホルモンバランスの悪化を招くことがあります。
上記のようなリスクがあるため、過激なダイエットはおすすめできません。
個人差が大きいため、適切な減量のペースを示すのは難しいですが、1ヶ月の減量ペースが0.5~1kgぐらいであれば、筋肉の減少や栄養不足のリスクを抑えながらダイエットできるといわれています。
医学的な問題にも注意
男性の胸が大きくなる原因として、医学的な問題も考慮する必要があります。
ホルモンバランスの乱れのほか、加齢や肥満、薬物副作用などが原因で男性の胸が大きくなることもあります。
例えば、精神病や統合失調症の治療に用いられるリスペリドンは、プロラクチンというホルモンの分泌を増加させる場合があり、乳房の発達に影響を与える可能性があります。
医学的な問題に対処するためには、医師と相談し、適切な検査や治療を受けることが重要です。
自己判断で対処せず、専門家に意見を求めましょう。
胸のダイエットを成功させるには粘り強さが必要
男性の胸の脂肪が増える原因やおすすめのトレーニングメニューをご紹介しました。
記事のポイントをまとめると以下のようになります。
- 男性の胸が膨らむ原因は主に皮下脂肪
- 皮下脂肪を落とすには時間がかかる
- カロリー管理と筋トレ、有酸素運動を組み合わせて効果的に脂肪を燃やす
皮下脂肪は簡単には落ちないため、胸のダイエットを成功させるには粘り強さが求められます。
しかし、ダイエットを継続していればいずれは胸の脂肪も減っていきます。
長期戦を視野に入れて、無理のないペースでダイエットに取り組みましょう。