「健康診断でメタボと診断された」「50代になってお腹が出てきた」という人も多いのではないでしょうか。
50代になると加齢によって基礎代謝が減少し、身体が消費するエネルギー量が減少します。
また、ホルモンバランスも変化するため、若いころと比べると脂肪がつきやすくなっています。
健康のために、ダイエットをはじめようと考えている人もいるでしょう。
この記事では、50代男性がお腹のダイエットを成功させるポイントを解説します。
無理なく食事を管理する方法や、お腹のダイエットにおすすめの運動も紹介するので、ぜひご覧ください。
Contents
50代男性のお腹に脂肪がつきやすい理由
![50代男性のお腹に脂肪が付きやすい理由](https://get-toned-body.com/wp-content/uploads/2021/10/4334244_m.jpg)
50代男性のお腹に脂肪が付きやすい理由を解説します。
加齢による筋肉の減少
運動習慣がない場合、加齢とともに筋肉量は減少します。
筋肉量が減少すると基礎代謝も低下。
基礎代謝とは、呼吸や脳の活動などの生命活動に使用されるエネルギー量です。
消費カロリーが少なくなると、脂肪が付きやすくなります。
加えて、お腹の筋肉が減少すると内臓の位置も下がり、お腹が出てきます。
運動量の減少
運動量の減少もお腹に脂肪が付く原因に。
若い頃よりも身体を動かす機会が少なくなったという人もいるのではないでしょうか。
運動量が減れば、消費カロリーも減少します。
特にデスクワークがメインで、仕事でも座っていることが多い人は、意識して身体を動かす必要があります。
男性は内臓脂肪型肥満になりやすい
肥満は、内臓脂肪型と皮下脂肪型の2種類に分けられます。
内臓脂肪型肥満とは腹腔など、内臓周りに脂肪が蓄積される肥満。
皮下脂肪型肥満は、皮下組織に脂肪が付くタイプの肥満です。
男性は、内臓脂肪型肥満になりやすいとされています。
内臓脂肪型肥満になると、内臓周り脂肪が蓄積されるため、お腹も出てきます。
ホルモンバランスの変化
ホルモンバランスの変化は、ダイエットや体型維持に影響を与えます。
年齢を重ねるにつれて、成長ホルモンの分泌量は減少していきます。
成長ホルモンは筋肉の修復や脂肪の燃焼に関与するホルモンです。
加齢に伴って成長ホルモンの分泌が減少することで、筋肉の回復が遅くなり、脂肪が燃焼しにくくなります。
また、加齢によってインスリンの働きが悪くなり、インスリン感受性が低下します。
インスリンは血糖値を調節するホルモンです。
インスリン感受性が低下すると血糖値が上昇しやすくなり、余分な糖分が脂肪として蓄積されやすくなります。
50代の男性のお腹に脂肪がつきやすくなる背景には、ホルモンバランスも関係しているのです。
お腹の脂肪はメタボのリスクを高める
![お腹の脂肪はメタボのリスクを高める](https://get-toned-body.com/wp-content/uploads/2021/10/22299976_s.jpg)
内臓脂肪型肥満になると、メタボリックシンドロームのリスクも高まります。
メタボリックシンドロームは、内臓脂肪型肥満によって、高血圧や高血糖、脂質異常などの症状が現れている状態です。
お腹の脂肪が気になっている人の中には、健康診断で指摘されたという人もいるのではないでしょうか。
メタボリックシンドロームになると、糖尿病や脳梗塞などの病気のリスクも高まります。
お腹のダイエットを成功させるポイント
![50代の男性がお腹のダイエットを成功させるポイント](https://get-toned-body.com/wp-content/uploads/2021/10/22380218_m.jpg)
50代の男性がお腹のダイエットを成功させるポイントを解説します。
食事の管理がダイエットの基本
人の身体を動かすエネルギー源は糖です。
消費カロリーを超えるカロリーを摂取すると、エネルギー源である糖が余ってしまうことに。
余った糖は脂肪に変換され、非常用のエネルギー源として体内に蓄積されます。
お腹のダイエットを成功させるためには、食事を管理して摂取カロリーを消費カロリーよりも低く抑える必要があります。
大きな筋肉を鍛えて基礎代謝を向上させる
筋肉量が多くなるほど、基礎代謝も高くなる傾向にあります。
筋トレで筋肉量を増やせば、基礎代謝を向上させることができます。
ダイエットのために筋トレに取り組む場合、体幹や下半身の大きな筋肉を鍛えると効果的です。
ただし、筋肉を増やすためには筋トレだけではなく、食事や休息も重要です。
【超回復】
傷付いた筋繊維が修復される現象のこと。筋肉に高い負荷が掛かると筋繊維が破壊される。破壊された筋繊維が修復されると以前よりも太く切れにくくなる。筋繊維の破壊・修復を繰り返すことで筋肉量は増えていく。
超回復には、24~48時間ほどかかるとされています。
筋繊維が修復される前に無理に運動すると、超回復を妨げてしまう恐れも。
また、筋肉の合成に必要なタンパク質が不足すると、筋肉が付きにくくなります。
筋トレした後は、しっかり休息と食事を摂りましょう。
有酸素運動で脂肪を燃焼
脂肪の燃焼には、有酸素運動が有効です。
有酸素運動で脂肪の消費量が増加するのは、運動をはじめて約20分後とされています。
しかし、いきなり20分の運動はきついという人もいるでしょう。
20分以下の運動でも、まったく脂肪が燃焼されないわけではありません。
まずはできる範囲で取り組みましょう。
【有酸素運動の種類】
- ウォーキング
- ランニング
- サイクリング
- 水中ウォーキング
ウォーキングは、手軽に取り組める有酸素運動です。
ひざを痛めている人は、関節への負担が少ない水中ウォーキングに取り組むのも良いでしょう。
ストレスを適度に発散する
ストレスがかかると、ストレスホルモンであるコルチゾールが分泌されます。
コルチゾールは短期的にはエネルギーを供給するために脂肪を分解しますが、長期的には食欲を刺激し、内臓脂肪やお腹周りの脂肪の蓄積を促進します。
また、ストレスが高いと質の良い睡眠が取れず、疲労の回復を妨げたり、基礎代謝を低下させることも。
好きなことに打ち込んだり、深呼吸や瞑想を取り入れるなど、リラックスできる時間を作りましょう。
リラックスすると自律神経が整い、ストレスが緩和されます。
そのほか、適度な運動もストレス解消に効果的です。
特に有酸素運動は、脳内のエンドルフィンというストレス緩和ホルモンが分泌され、気分も良くなるのでおすすめです。
![Live Fit](https://www.afi-b.com/upload_image/11166-1570553979-3.png)
50代男性が無理なく食事管理する方法
![50代男性が無理なく食事管理する方法](https://get-toned-body.com/wp-content/uploads/2021/10/5080812_m.jpg)
食事管理といっても、何をすればよいのか分からないという人も多いです。
無理なく摂取カロリーを減らせる食事管理方法について解説します。
まずは自分の消費カロリーをチェック
体重の増減は、基本的に消費カロリーと摂取カロリーのバランスで決まります。
【カロリーと体重の関係】
消費カロリー<摂取カロリー→体重は増える
消費カロリー>摂取カロリー→体重は減る
ダイエットの第一歩は、自分の消費カロリーと摂取カロリーを把握することです。
消費カロリーは、フィットネストラッカーを利用すれば簡単にチェックできます。
フィットネストラッカーは、腕時計型のデバイスです。
心拍数などのバイタルサインを測定でき、消費カロリーだけではなく、歩数なども計測できます。
ダイエットに取り組む人は、用意しておくと良いでしょう。
摂取カロリーをアプリでチェック
摂取カロリーのチェックには、栄養管理アプリが便利です。
アプリに食べたものも入力するだけで、摂取カロリーを計算してくれます。
また、カロリーだけではなく、摂取した栄養素もチェックできます。
アプリの種類も多いので、自分に合ったものを利用すると良いでしょう。
1日の摂取カロリーを算出
1ヶ月で7,200kcal削減できれば、体脂肪を1kg減らせます。
1日の摂取カロリーを、消費カロリーよりも240kcal減らせば、1kg痩せられる計算です。
個人差があるので、かならずしも計算通りに減量できないこともあります。
1ヶ月の努力目標を立てて、気長に取り組むのがダイエットを継続させる秘訣です。
食事の質を向上させる
お腹のダイエットを成功させるには、食事の質も重要です。
良質なタンパク質を摂取することで、筋肉の維持や増強が期待できます。
筋肉量が増えれば基礎代謝が向上し、消費カロリーの増加も期待できるのでタンパク質をしっかり摂りましょう。
鶏肉や魚、豆腐、卵などには良質なタンパク質が含まれているので、ダイエット中はこれらの食材を食事に取り入れるとよいでしょう。
また、糖質の摂取量を抑えることで、血糖値の急激な上昇を予防できます。
血糖値の上昇が緩やかになるとインスリン感受性が向上し、脂肪の蓄積が抑えられます。
全粒粉のパンや玄米など、食物繊維を多く含む食品から糖質を摂取するのがおすすめです。
食物繊維やたんぱく質が豊富な食事は満腹感が得られやすく、食欲を抑制する効果があります。
ただ摂取カロリーを減らすのではなく、栄養バランスも意識して食事を選びましょう。
お腹のダイエットにおすすめの手軽な運動
お腹の筋肉を鍛えるだけでは、効率的に脂肪を落とすことはできません。
お腹周りの脂肪を落としたければ、全身を使う運動に取り組みましょう。
50代男性のお腹のダイエットにおすすめの運動を紹介します。
プランクで体幹を鍛えよう
プランクは、腕立て伏せのようなポーズをキープする筋トレです。
全身の筋肉を鍛えられますが、特に体幹の筋力アップに効果的。
うつ伏せになれるスペースさえあれば取り組める上、器具も不要です。
【プランクのやり方】
- 腕立て伏せのポーズをとる
- ひじと前腕を床につける
- ②の状態をキープする
1回20~30秒が目安です。
お尻を上げ過ぎると効果が半減してしまうので注意しましょう。
ウォーキングで活動量を増やす
ウォーキングは、手軽に始められる有酸素運動です。
全身の筋肉を使うので継続的に行うことで、お腹の脂肪を減らせます。
運動不足の方であれば、筋肉量の増加による基礎代謝の向上も期待できるでしょう。
ただし、ウォーキングの消費カロリーはほかの有酸素運動と比較すると、それほど高くありません。
最低でも週3回、極力1回につき30分以上行うことで、ダイエット効果が期待できます。
できるだけ毎日続けることが望ましいです。
サイクリングで脂肪を燃焼
サイクリングも、有酸素運動に分類されます。
自転車で通勤すれば、運動の時間を確保するのが難しい人でも有酸素運動に取り組めます。
【ウォーキングとサイクリングの消費カロリー比較】
普通歩行(平地、67m/分):140kcal/時
サイクリング(約20km/時):490kcal/時
※体重70kgの場合
気軽な有酸素運動といえば、ウォーキングを思い浮かべる人も多いでしょう。
ウォーキングとサイクリングの消費カロリーを比較すると、サイクリングの方が高いことが分かります。
また、サイクリングでは太ももやお尻の大きな筋肉を鍛えられるのでダイエットにおすすめです。
50代男性がダイエットする際の注意点
![50代男性がダイエットする際の注意点](https://get-toned-body.com/wp-content/uploads/2021/10/4227657_m.jpg)
50代からダイエットに挑戦する場合、無理は厳禁です。
無理な運動は身体を痛めてしまう原因になります。
ダイエットを成功させるには、無理なく続けられる範囲で、食事管理・運動に取り組むことも大切です。
50代男性がダイエットする際の注意点を解説します。
運動によるケガの予防
運動習慣のない人がいきなりハードなトレーニングを始めると、身体を痛めてしまう可能性があります。
運動前に軽いストレッチで筋肉や関節をほぐして、身体を動かす準備をしましょう。
また、運動後も心拍数を落ち着かせ、筋肉の緊張を解消するためにストレッチなどでクールダウンする必要があります。
筋トレを行う場合、まずは回数や重量よりも正しいフォームで動けているかを優先的にチェックしましょう。
運動時の正しいフォームや動作を習得することで、無駄な力を使わずに筋肉や関節に適切な負荷をかけることができます。
無理のないペースでダイエットを進める
50代で初めてダイエットに挑戦するのであれば、過度な負担をかけない健康的な方法でダイエットを進めましょう。
急激な体重減少を目指すのではなく、週に0.5~1kg程度の減少を目指すのが望ましいです。
急激なカロリー制限は、栄養不足やストレスを引き起こす原因になります。
様子を見ながら無理のない範囲で摂取カロリーを調整しましょう。
ダイエット効果を実感するまでには時間がかかるのが普通です。
焦らずに無理のないペースでダイエットを継続していれば、徐々に効果を実感できるようになるでしょう。
短期間での効果を追求するよりも、長期的な視点で健康的なダイエットを実践することが重要です。
生活習慣を改善して健康的にダイエットしよう!
![まとめ:生活習慣を改善して健康的にダイエットしよう!](https://get-toned-body.com/wp-content/uploads/2021/10/5194783_m.jpg)
50代男性がお腹のダイエットを成功させるポイントを解説しました。
最後に記事の内容をおさらいしておきましょう。
- 50代になると筋肉量が減少するためお腹が出やすい
- 自分の消費カロリーと摂取カロリーを把握する
- 適度な運動で基礎代謝・消費カロリーをアップさせる
- 無理なダイエットは不調の原因になるので注意
ダイエットを成功させるには、生活習慣を見直す必要があります。
食事を管理しつつ、適度な運動を取り入れて無理のない範囲でダイエットに取り組みましょう。
50代男性向けのダイエット方法について詳しく知りたい方は、関連記事もご覧ください。