お腹の脂肪を減らすには、腹筋運動だけでは不十分です。
お腹のダイエットを成功させるには、有酸素運動や筋トレ、食事管理をうまく組み合わせる必要があります。
この記事では、男性向けにお腹のダイエット方法を解説します。
具体的な運動方法やお腹の脂肪を減らす食品・飲み物などもご紹介します。
Contents
腹筋を鍛えるだけではお腹の脂肪は落ちない
お腹の脂肪を減らすために、「腹筋を鍛えよう」と考える人も多いのではないでしょうか。
しかし、腹筋を鍛えるだけでは、お腹の脂肪は落ちません。
お腹の脂肪を減らすには、消費カロリーを高めながら摂取カロリーを抑える必要があります。
腹筋運動のような筋トレは、それほど消費カロリーが高い運動ではありません。
加えて、運動で消費カロリーを高めたとしても、高カロリーな食事を摂れば、結局は脂肪が増えてしまいます。
お腹のダイエットを成功させるには、食事を管理しつつ運動で消費カロリーを高める必要があるのです。
食事管理や運動によるダイエットでは、身体の末端から脂肪が減っていく傾向にあります。
お腹の脂肪が減り始めるのは、ダイエット終盤です。
基本的にお腹の脂肪を優先的に減らすことはできないと考えてよいでしょう。
男性の平均的なお腹のサイズ
「自分のウエストは、ほかの人と比べて大きいのか?」と疑問を持っている方もいるのではないでしょうか。
男性の平均的なお腹のサイズは以下の通りです。
年齢 | 水平ウエスト囲(mm) |
---|---|
20‐24 | 729 |
25‐29 | 779 |
30-34 | 815 |
35-39 | 835 |
40-44 | 854 |
45-49 | 855 |
50-54 | 862 |
55-59 | 860 |
60-64 | 843 |
65-69 | 856 |
70-74 | 859 |
75-79 | 848 |
出典:WARP 国立図書館
男性の場合、ウエストが85cmを超えると、メタボになっている可能性もあるので注意が必要です。
メタボの基準については、関連記事をご覧ください。
男性のお腹に脂肪がつきやすい理由
男性のお腹に脂肪がつきやすい理由として、以下の3つが挙げられます。
【男性のお腹に脂肪がつく原因】
- 男性は内臓脂肪型肥満になりやすい
- 加齢による基礎代謝の低下
- 高カロリーな食事
内臓脂肪型肥満とは、内臓の周りの脂肪が増えるタイプの肥満。
内臓脂肪型は、男性に多いとされています。※1
内臓周りの脂肪が増えると、ウエストも大きくなります。
また、加齢によって基礎代謝が低下した状態で、高カロリーな食事を摂ると脂肪が増える原因に。
内臓脂肪に加えて皮下脂肪がつけば、さらにウエストは大きくなります。
内臓脂肪は比較的落としやすく、皮下脂肪は一度つくと落とすのがなかなか難しいといわれています。※2
ストレスとお腹の脂肪の関係
ストレスが高まると、体内でコルチゾールというホルモンが分泌されます。
コルチゾールには、ストレス反応を緩和する働きがありますが、過剰に分泌されると食欲が増進します。
特に炭水化物や脂質への渇望が強まるため、ストレスには注意が必要です。
さらに、コルチゾールには脂肪の分解を抑制し、脂肪の蓄積を促す働きもあります。
慢性的なストレスに晒されるとコルチゾールの分泌が持続し、脂肪がお腹に蓄積されやすくなるため、ストレスを緩和することが重要です。
適度な運動や趣味の時間を作って、リラックスする時間を作りましょう。
瞑想や深呼吸もストレスの緩和におすすめです。
瞑想や深呼吸を行うと自律神経が整い、身体をリラックス状態に導くことができます
睡眠の質もダイエットに影響を与える
睡眠の質が低下すると、体内のホルモンバランスが崩れます。
筋肉の回復や脂肪の分解を促す成長ホルモンは、入眠直後の深い眠りの際に最も多く分泌されます。
しかし、睡眠の質が低下すると成長ホルモンの分泌量が減少するため、
ダイエット中のトレーニングの効果を低下させてしまう可能性があります。
また、睡眠不足は食欲をコントロールするホルモンであるレプチンとグレリンのバランスも崩すため、必要以上に食べてしまうことも。
そのほか、睡眠の質が低下すると、代謝も低下させるため、脂肪が燃えにくくなってしまいます。
お腹の脂肪を減らすには、生活リズムを整えることも大切です。
男性がお腹のダイエットを成功させるポイント
お腹のダイエットを成功させるには、ポイントを押さえながら減量に取り組む必要があります。
男性が効果的にお腹の脂肪を落とすポイントをご紹介しましょう。
摂取・消費カロリーのバランスを把握する
身体が消費する以上に、食事でカロリーを摂れば脂肪が増えてしまいます。
反対に、食事のカロリーを消費カロリー未満に抑えれば、脂肪は減少します。
ダイエットを成功させるには、自身の摂取・消費カロリーのバランスを把握しておくことが重要です。
フィットネストラッカーを利用すれば、1日のおおよそのカロリーをチェックできます。
また、消費カロリーは計算で推計値を算出することもできます。
消費カロリーの計算方法については、関連記事をご覧ください。
消費カロリーのチェックには、栄養管理アプリが便利です。
食べたものをアプリに入力すれば、自動的にカロリーや栄養素の摂取量を計算してくれます。
有酸素運動で体脂肪を減らす
有酸素運動とは、長時間続けられる負荷の軽い運動を指します。
ウォーキングやジョギングなどが有酸素運動に該当します。
有酸素運動では、身体を動かす燃料として脂肪を利用。
ダイエットに有酸素運動を取り入れれば、効率的に体脂肪を減らせるのです。
有酸素運動で脂肪の消費量が増加するのは、運動を開始して約20分後。
有酸素運動に取り組むのであれば、20分以上運動を続けましょう。
筋トレで筋肉を増やす
先にご紹介した通り、年齢を重ねるにつれて基礎代謝は低下します。
しかし、基礎代謝は筋トレで高められます。
基礎代謝に占める骨格筋の消費エネルギー量は22%。※3
筋肉量を増やせば、基礎代謝を高められるのです。
基礎代謝が高まれば、1日の消費エネルギー量が底上げされるため、脂肪がつきにくくなります。
ダイエット中の筋トレには、減量後のリバウンドのリスクを抑えられるメリットもあります。
効果的にお腹の脂肪を減らすための食事方法
有酸素運動や筋トレに取り組んでいても、食事の管理をおろそかにすれば、減量どころか身体の脂肪が増える可能性もあります。
摂取カロリーが消費カロリーを超えないよう注意しましょう。
ダイエット中は、糖質を抑えることも大切です。
糖質は、身体を動かすエネルギー源として使用される栄養素。
不足すると疲れやすくなることもあります。
一方で、糖質を摂り過ぎると脂肪が増える原因に。
糖質過多にならないようしっかり食事を管理しましょう。
お腹の脂肪を減らす食品・飲料
食事選びもダイエットでは重要な要素です。
ダイエット中は、食物繊維を多く含む食品をしっかり摂取しましょう。
豆類や全粒穀物には食物繊維が豊富に含まれています。
食物繊維は、満腹感を与えるだけでなく、脂質や糖質の吸収を緩やかにする効果があります。
血糖値の急激な上昇を防げるため、お腹に脂肪がつきにくくなります。
ダイエット中の飲み物は、緑茶か水がおすすめです。
緑茶に含まれるカテキンは脂肪の分解を促進し、脂肪燃焼を助けます。
また、緑茶にはカフェインも含まれています。
カフェインは代謝を高める効果があるため、適度に摂ることで脂肪の燃焼を促す効果が期待できます。
男性のお腹のダイエットにおすすめの運動
効率的にお腹の脂肪を減らしたければ、有酸素運動と筋トレを組み合わせましょう。
有酸素運動の頻度の目安は、週3~5回です。
1日30分以上を目標にしましょう。
また、筋肉を成長させるには、休息が欠かせません。
筋トレは週3回程度を目安にして、トレーニングの次の日は筋肉を休ませましょう。
ランジで下半身の大きな筋肉を鍛える
ランジとは、片脚を大きく前に踏み出して、腰を落とす動作を繰り返す筋トレです。
お尻や太ももなどの下半身の大きな筋肉を鍛えられます。
【ランジのやり方】
- 足を肩幅程度に開いてまっすぐ立つ
- 状態をまっすぐに保ちながら、片足を前に出す
- 前に出したひざが直角になるまで腰を落とす
- 前に出した足をもとの位置に戻して①の姿勢に
- 反対の足を2~4の要領で前に出して戻す
1セット15回を目安にしましょう。
ランジで鍛えられる筋肉は、スクワットと似ていますが、ランジでは不安定な姿勢をとらなければなりません。
体幹も刺激できるので、ダイエットにおすすめです。
プランクでインナーマッスルを鍛える
プランクは、うつ伏せの状態からつま先・前腕で体重を支える筋トレ。
プランクでは、主にインナーマッスルを鍛えられます。
【プランクのやり方】
- うつ伏せになる
- つま先とひじ・前腕を床につき身体を持ち上げる
- 背中からかかとまでのラインをまっすぐに保つ
- ②の状態をキープする
1回につき30秒からはじめると良いでしょう。
大きな動きを必要としないので、筋力に自信がない方でも取り組みやすい種目です。
プランクは同じ姿勢を維持する筋トレなので、正しいフォームで取り組むことが大切。
背中を反ったり、曲げたりしないように注意しましょう。
腹筋全体を鍛えるバイシクルクランチ
バイシクルクランチは腹筋運動の一種で、腹筋全体を鍛えられる筋トレです。
特に腹斜筋や腹直筋を鍛えるのに効果的な種目です。
【バイシクルクランチのやり方】
- 仰向けの状態で足を伸ばし、手を頭の横に添える
- 足を床から浮かせる
- へそを見るようにして上体を少し上げる
- 右ひざを引き寄せながら上体を右にひねる
- 右ひざと左ひじをくっつける
- 右脚を戻しながら、左ひざを引き寄せて上体を左にひねる
- 左ひざと右ひじをくっつける
- 4から7の動作を繰り返す
1セットにつき10~20回を目安に行いましょう。
勢いに任せて動かすのではなく、筋肉を意識してゆっくりと行い、一定のリズムを保ちましょう。
ロシアンツイストで腹斜筋を鍛える
ロシアンツイストは、外腹斜筋や内腹斜筋、腹横筋などを鍛えられる筋トレです。
お腹を引き締めるだけでなく、身体の安定性やバランスも向上させる効果があります。
【ロシアンツイストのやり方】
- 体育座りする
- 上体を後に傾けてキツいと感じる角度で止める
- 両足を浮かせる
- 両肘を軽く曲げて手を胸の前で固定する
- 上体を左右交互にひねる
1セットにつき10~20回程度を目安に、ゆっくりと呼吸をしながら行いましょう。
ダンベルやメディシンボールなど、重りになるものを持ちながら行うと、さらに負荷を高められます。
マウンテンクライマーで腹筋と心肺機能を強化
マウンテンクライマーは、有酸素運動と筋トレの両方の効果を得られるエクササイズです。
全身を使うため、腹筋や腰回り、太ももなどの筋肉を鍛えられます。
【マウンテンクライマーのやり方】
- 腕立て伏せの姿勢をとる
- ひざを胸に引き寄せるように前方に出す
- 前に出した足を元に位置に戻す
- 反対の脚も同様に動かして戻す
- 交互に上記の動きを繰り返す
1セット30秒前後を目安に行いましょう。
マウンテンクライマーでは、一定のリズムで動き続けることが大切です。
動く速度を上げると、有酸素運動としての効果を高められます。
スイミングで全身運動
スイミングは、一般的に有酸素運動に分類されます。
しかし、全身の筋肉を使うため、筋力アップや心肺機能の向上も期待できます。
浮力の働きによって関節への負担も軽減できるため、膝や腰の関節に不安がある男性におすすめです。
また、水中での運動は水の抵抗によって、より多くのエネルギーを消費します。
特にお腹の脂肪を落とすことを目的とした場合、スイミングは非常に効果的な運動といえるでしょう。
クロールや背泳ぎなど、さまざまな泳ぎ方を取り入れると、効果的に筋肉を刺激できます。
HIITでお腹の脂肪を効果的に燃焼
HIIT(High-Intensity Interval Training)は、高強度の運動と短い休憩を繰り返すインターバルトレーニングの一種です。
高強度の運動を行うことで、短時間で多くのカロリーを消費することができます。
HIITでは20秒間の高強度の運動と、10秒間休憩を交互に繰り返します。
3~4種目ほど組み合わせて行うのが一般的です。
脂肪の燃焼を重視するのであれば、スクワットやマウンテンクライマーなどの全身を使う運動を組み合わせるとよいでしょう。
運動後もしばらく脂肪の燃焼が続くため、1日の消費カロリーの増加も期待できます。
HIITには、有酸素運動と無酸素運動の両方の効果が期待できるため、筋肉を増やしながら脂肪を燃焼させることが可能です。
お腹のダイエットを効率化したい男性におすすめのサービス
お腹の皮下脂肪を減らすには時間がかかります。
少しでも効率的にダイエットを進めたいのであれば、プロのサポートを受けると良いでしょう。
食事管理を効率化するなら「宅食サービス」
食事管理を効率化したい方には、「宅食サービス」がおすすめです。
宅食とは、自宅にミールキットや調理済み食事が届く食品の定期購入サービス。
宅食のメニューは、管理栄養士が監修しているケースが多いです。
カロリー・栄養バランスが整った食事を手軽に摂れます。
「カロリーや糖質の管理が面倒!」という方は、宅食を活用すると良いでしょう。
効果的にトレーニングするなら「パーソナルジム」
「効果的なトレーニング方法が分からない」という方は、「パーソナルジム」を利用すると良いでしょう。
パーソナルジムは、専属のトレーナーがトレーニングを指導してくれるジムです。
あなた専用のトレーニングプランを組むので、自分に合った方法で運動できます。
ダイエットに関する悩みなども相談できるので、モチベーションを維持できるでしょう。
お腹の皮下脂肪を落としたい方は「メディカルダイエット」
運動や食事管理によるダイエットでは、特定の部位の脂肪を選んで減らすことはできません。
いわゆる部分痩せを希望する方は、「メディカルダイエット」を検討した方が良いでしょう。
メディカルダイエットは、医薬品や医療機器を用いた痩身施術で、医療機関によって実施されます。
最近ではメスを使わずに、脂肪細胞を冷却して破壊する施術などが注目されています。
男性がお腹のダイエットを成功させるには継続することが大切
男性向けにお腹のダイエット方法を解説しました。
記事のポイントをまとめると以下のようになります。
- 腹筋を鍛えるだけではお腹の脂肪は減らない
- 筋トレで基礎代謝を高めながら、有酸素運動すると効率的
- 食事のカロリー・糖質の管理も不可欠
内臓脂肪を減らすのは、それほど難しくありません。
しかし、お腹周りの皮下脂肪を落とすには、粘り強くダイエットを継続することが大切です。
自分に合ったペースでダイエットに取り組みましょう。
参考