日本ではダイエットというと、「減量」という意味で使われることが多いです。
英語では単に減量することを指すのではなく、「diet=健康や美容のための食事管理」といった意味合いでも用いられます。
ダイエットに食事の管理は不可欠なのです。
「食事を管理して減量したい」「ダイエットのための食事方法を知りたい」という30代男性も多いのではないでしょうか。
この記事では、30代男性の筆者が実践している食事の管理方法を紹介します。
食事管理のみのダイエットのメリットとデメリットも紹介するので、ぜひご覧ください。
Contents
なぜ30代男性は太るのか?
30代男性が太ってしまう主な原因は大きく3つに分けられます。
【30代男性が太ってしまう原因】
- カロリーの摂り過ぎ
- 運動習慣がない
- 基礎代謝の低下
仕事の付き合いなどで外食の機会が多いと、どうしても太りやすくなってしまいます。
「身体活動・運動を通じた健康増進のための厚生労働省の取組」によると、30歳男性はほかの年代と比較して、運動習慣のある人の割合が少ないとされています。
また、基礎代謝の低下も30代男性が太る原因になることも。
【基礎代謝】
臓器や組織などの活動に必要な1日あたりの消費エネルギー量。
運動しなくても消費されるエネルギーと言い換えることもできる。
基礎代謝が高い方がダイエットには有利。
10代をピークに年齢とともに低下する傾向にある。
30代男性がダイエットする際に知っておきたい食事の基本
30代男性がダイエットする上で知っておきたい食事の基礎知識について解説します。
ダイエットではアンダーカロリーを維持する必要がある
ダイエットではアンダーカロリーを維持する必要があります。
【アンダーカロリーとオーバーカロリー】
アンダーカロリー=消費カロリー>摂取カロリー
オーバーカロリー=消費カロリー<摂取カロリー
アンダーカロリーとは、消費カロリーが摂取カロリーを上回っている状態です。
不足分のカロリーのカロリーを補うために、体脂肪が燃焼されるため、体重が減少します。
一方、オーバーカロリーは、食事で摂取したカロリーが消費カロリーを上回っている状態です。
基礎代謝や身体活動で消費できずに余ったカロリーは、脂肪として体に蓄積されます。
そのため、オーバーカロリーの状態では体重が増加します。
ダイエットでは、摂取カロリーを消費カロリーよりも低く抑えなければなりません。
1日の消費カロリーと摂取カロリーを把握する
消費カロリーと摂取カロリーを把握していなければ、自分がオーバーカロリーなのかアンダーカロリーなのか判断できません。
消費カロリーは、基礎代謝に身体活動レベルを掛け算して算出します。
詳しい算出方法を知りたい方は、「30代男性がカロリーを管理してダイエットするには?8kg減量した方法を紹介」をご覧ください。
もっと手軽に自分の消費カロリーを調べたい人は、フィットネストラッカーがおすすめです。
フィットネストラッカーは、腕時計のように手首に装着するタイプが一般的。
実際にスマートウォッチとして使用できる機種もあります。
摂取カロリーは、栄養管理アプリを活用すれば簡単に把握できます。
食べたものをアプリに入力するだけなので手間もかかりません。
アプリによっては食べたものを撮影するだけで、カロリーを計算できるものもあります。
ダイエットするなら知っておきたいPFC
PFCとは、タンパク質と脂質、炭水化物という3大栄養素を指す言葉です。
【PFCとは】
- Protein(タンパク質)
- Fat(脂質)
- Carbohydrate(炭水化物)
Protein、Fat、Carbohydrateの頭文字をとった言葉。
栄養素 | タンパク質 | 脂質 | 炭水化物 |
---|---|---|---|
主な機能 | 筋肉や髪、肌などの身体組織の原料として利用される
運動しない人は徐脂肪体重×1g、運動する人は徐脂肪体重×1.5~2g前後が目安とされている |
細胞膜の原料やエネルギー源として利用される
不足すると肌荒れの原因になることもある一方で、摂り過ぎると肥満の原因になる |
身体のエネルギー源として利用される
摂り過ぎると肥満の原因になる |
1gあたりのカロリー | 4kcal | 6kcal | 4kcal |
1日の摂取カロリーにおおける割合の目安 | 13~20% | 20~30% | 50~60% |
ダイエットでは、脂肪や炭水化物の摂り過ぎに注意が必要です。
食事の内容を記録して、PFCバランスをチェックしましょう。
極端な食事制限はダイエットの効率を低下させる恐れも
極端な食事制限は、ダイエットの効率を低下させる恐れがあります。
タンパク質が不足すると、トレーニングしていても筋肉が減ってしまう可能性も。
筋肉量が減少すると基礎代謝が低下します。
1日の消費カロリーも減少するため、太りやすい身体になってしまいます。
また、炭水化物が不足すると、エネルギーが不足して疲れやすくなることも。
ダイエットだからといって、極端に食事を減らすのは避けましょう。
30代男性の筆者が食事をコントロールしてダイエットした方法
30代男性の筆者が食事をコントロールしてダイエットした方法を紹介します。
カロリーの低い食材に置き換える
筆者は、ダイエットのために白米を食べるのをやめて、主食をオートミール・玄米に変更しました。
【白米・玄米・オートミールの1食分のカロリー】
- 白米:269kcal(炊飯後・160g)
- 玄米:248kcal(炊飯後・160g)
- オートミール:152kcal(40g)
ダイエットをはじめた当初は、単純に量を減らす方法で食事を管理していましたが、空腹のせいで挫折しかけることに。
単純に量を減らす食事管理よりも、空腹を感じにくいのでおすすめです。
タンパク質を意識して摂る
ダイエットをはじめてからタンパク質を意識して摂るようになりました。
筋肉量が多い人ほど、基礎代謝も高く太りにくい傾向にあります。
基礎代謝を高めるために筋トレに取り組んでも、タンパク質が不足していると筋肉はつきません。
【タンパク質を多く含む食品(100gあたり)】
- ささみ(にわとり・若どり・生):23.9g
- むね肉(にわとり・若どり・生):23.3g
- たまご(鶏卵・全卵・生):12.2g
- だいず(全粒・黄大豆・国産・乾):33.8g
- まさば(生):20.6g
食事だけでタンパク質を摂るのが難しい場合は、プロテインパウダーなどで補うと良いでしょう。
空腹になる前に間食を摂る
空腹になるとついつい食べ過ぎてしまうもの。
食べ過ぎを予防するために、間食を摂るようにしています。
毎回食べるものは違いますが、せんべいや玄米ブランなどをよく食べています。
午前中は10時、午後は15時といった具合に時間を決めて、空腹を感じる前に食べるのがポイントです。
週末はチートデイ
週末はカロリーを気にせず好きなものを食べることにしています。
いわゆるチートデイです。
チートデイとは、減量中に普段よりも多めにカロリーを摂る日のこと。
【チートデイの効果】
摂取カロリーを制限した状態が続くと、一時的に体重が落ちにくくなることがある。
個人差はあるものの、ダイエットが順調に進むと1~3ヶ月の間に多くの人が停滞期を経験する。
チートデイには、停滞期の体重減少を促す効果があるとされる。
チートデイを設けることで、身体に飢餓状態を脱したと勘違いさせるのです。
また、チートデイには食事管理のストレスを軽減する効果も。
ダイエット中は、1週間に1日程度を目安にチートデイを設けると良いでしょう。
ダイエット時の食事のポイント
ダイエット中の食事のコツを3つ紹介します。
就寝前の高カロリーな食事は避ける
就寝前に高カロリーなものを食べるのは避けましょう。
就寝中は覚醒時と比較して、消費カロリーが少なくなります。
高カロリーな食事によって余った糖質は、脂肪として身体に蓄積されることに。
就寝の3時間前までには、食事を済ませておきましょう。
GIの低い食品を選ぶ
GI(Glycemic Index)とは、食後2時間の血糖を測定した数値です。
GIが高いほど、食後の血糖値の上がりやすいことを示しています。
【高GIと低GIの基準】
高GI:70以上
低GI:55以下
しかし、消費できずに余った糖質は、脂肪に変換されてしまいます。
GIが低い食品は高い食品と比較して糖の吸収が緩やかです。
緩やかに血糖値が上昇するので、糖が余ってしまう状態を避けられます。
穀物などの炭水化物を多く含む食品は、GI値が高い傾向に。
炭水化物は人の身体に不可欠な栄養素ですが、ダイエット中はオートミールや玄米など、低GIの食品がおすすめです。
食事の管理が面倒な人は宅食サービスを活用
仕事や家族サービスなど、何かと忙しい30代。
食事を自分で管理する余裕がないという人も多いのではないでしょうか。
自身でカロリーを管理するのが難しい場合は、宅食サービスを利用すると良いでしょう。
宅食とは、食事の宅配サービスです。
1週間分や1ヶ月分のメニューが冷凍の状態で届きます。
宅食のメニューは、管理栄養士が考案したものなので、自身でカロリーを計算する必要がありません。
ダイエット用のコースも用意されているので、忙しい30代の男性におすすめです。
宅食について詳しく知りたい方は、「ダイエットにおすすめの宅食・宅配弁当サービス10選!選び方のポイントを解説」をご覧ください。
食事以外の生活習慣も改善しよう
ダイエットを成功させるには食事管理が不可欠です。
しかし、効果的に脂肪を落とすには食事管理だけではなく、運動や睡眠など、他の生活習慣を見直すことも大切です。
食事管理にトレーニングを組み合わせると効果的
ダイエットにトレーニングを取り入れると、食事管理のみのダイエットよりも効果的に脂肪を減らせます。
ダイエットにおすすめのトレーニングは、筋トレと有酸素運動です。
筋トレ自体の消費カロリーはそれほど高くありません。
しかし、筋トレによって筋肉量が増えると、基礎代謝や活動代謝の向上が期待できます。筋肉が増えると脂肪が燃えやすくなるのです。
【筋トレの効果】
- 代謝が向上する
- 成長ホルモンの分泌が活発になる
筋トレを行うと成長ホルモンの分泌が活発になります。
成長ホルモンには筋肉の合成を促進する効果があるほか、内臓脂肪を減少させる効果もあります。
有酸素運動にも内臓脂肪を減少させる効果があるため、効率的にダイエットしたい方はトレーニングに組み込むとよいでしょう。
十分な睡眠時間を確保する
ダイエットを成功させるには、十分な睡眠を取ることも重要です。
睡眠不足になると食欲を高めるホルモンの分泌が活発化します。
加えて、食欲を抑える働きがあるホルモンの分泌量は減少するため、食欲が高まり、必要以上に食べてしまう可能性があるのです。
適切な睡眠時間には個人差がありますが、7時間は確保した方がよいでしょう。
睡眠が不足すると筋トレの効果も低下するので、ダイエット中は十分な睡眠時間を確保しましょう。
ダイエットを継続するコツ
ダイエットは、継続しなければなかなか効果を実感できません。
しかし、ダイエットが続かないという方も多いのではないでしょうか。
ダイエットを継続するコツをいくつかご紹介します。
ダイエットする時・しない時のメリハリをつける
1日に減らせる脂肪はわずかなものです。
1ヶ月のダイエットでもある程度体重は減少しますが、一般的に体型の変化を実感できるまでに数ヶ月かかります。
ダイエットは基本的に長期戦です。
ダイエットによるストレスを軽減しなければ、長期間減量を続けることは難しいでしょう。
ストレスを溜めないように、ダイエットする時・しない時のメリハリをつけることが重要です。
週に1回チートデイを設けるなどして、ダイエットを休む日を決めておきましょう。
ダイエットの記録を残す
ダイエットの記録を残して定期的にチェックすれば、成果を実感できるでしょう。
成果を実感できればモチベーションもアップし、ダイエットを頑張ろうと思えるようになるでしょう。
また、ダイエットに関する記録を残しておくと、自身の状態を把握しやすくなるメリットもあります。
体重だけではなく、体脂肪率や骨格筋量、摂取カロリー・消費カロリーなどを数値で把握しておくと、現状を正確に把握できます。
スマホと連携してデータを残せる体組成計を用意しておくと、手作業で記録する手間を省けるのでおすすめです。
摂取カロリーの記録には栄養管理アプリ、消費カロリーの記録にはフィットネストラッカーを利用すると、ダイエットに必要なデータを簡単に集められます。
30代男性のダイエットに食事管理は必須!
30代男性が食事を管理してダイエットする方法を紹介しました。
要点をまとめると次のようになります。
- アンダーカロリーを維持する
- 低GI食品を選ぶ
- 十分なタンパク質を摂る
- 睡眠時間をしっかり確保する
無理な食事制限は避け、自身に合った方法でダイエットに取り組みましょう。
効率的に痩せる方法について詳しく知りたい方は、「30代男性がダイエットを成功させるには?無理なく痩せる方法を解説」をご覧ください。