「ダイエットしても全然痩せない!」と悩む男性も少なくありません。
痩せるためには、ダイエットの基本的な考え方を知っておく必要があります。
その上で痩せない原因に合わせて対処することが重要です。
人によってライフスタイルや体質が異なるため、痩せない原因も人それぞれです。
この記事では、男性が痩せない主な原因を7つご紹介します。
また、原因別に解決策も解説していきます。
Contents
なぜダイエットしても痩せないのか?
一口にダイエットといってもさまざまな方法があります。
色々なダイエットを試してみたものの、結果につながらないと悩む男性も少なくありません。
痩せるにはダイエットの基本的な考え方を理解しておく必要があります。
すべてのダイエットに共通する基本的な考え方
どのような方法であれ、ダイエットの基本的な考え方は同じです。
ダイエットといえば、食事管理やトレーニングを思い浮かべる方が多いのではないでしょうか。
食事管理は食事で摂取するカロリーを抑えるための手段です。
一方、トレーニングは身体が消費するカロリーを増やすことを目的としています。
痩せるには身体についた脂肪を減らさなければなりません。
脂肪の増減は、基本的に摂取カロリーと消費カロリーの内、どちらが高いかによって決まります。
【摂取カロリーと消費カロリーの関係】
摂取カロリー>消費カロリー(オーバーカロリー)→脂肪が増加
摂取カロリー<消費カロリー(アンダーカロリー)→脂肪が減少
オーバーカロリーの状態では、食事で摂取した糖質や脂質などのエネルギー源を使いきれずに余ってしまいます。
余ったエネルギー源は、脂肪に形を変えて身体に蓄積されます。
反対にアンダーカロリーの状態では、食事だけでは身体を動かすために必要なエネルギー源が不足することに。
不足分のエネルギーは脂肪を分解して作り出されるため、脂肪が減少します。
ダイエットしても思うように痩せない場合は、「摂取カロリー>消費カロリー」や「摂取カロリー=消費カロリー」の状態になっている可能性があります。
ダイエットしているのに痩せない場合は、摂取カロリーが高くなっている原因や、消費カロリーが低くなっている原因に合わせて対処することが重要です。
ここからは、男性が痩せない原因と解決策を解説していきます。
【痩せない原因1】食事のカロリー管理に無頓着
高カロリーな食事を摂取すると摂取カロリーが高まるため、運動していても脂肪が増える可能性があります。
食事量を抑えているつもりでも食事の内容によっては、摂取カロリーが消費カロリーを上回ってしまう場合もあります。
ダイエットを成功させるには、自身がどの程度のカロリーを摂取しているのか、ある程度把握しておくことが重要です。
【解決策1】栄養管理アプリを活用
効率的に痩せるのであれば、摂取カロリーを数値で把握しておいたほうがよいでしょう。
栄養管理アプリを活用すると、自身の摂取カロリーをチェックできます。
アプリによっては、食事をスマホのカメラで撮影するだけで食品を認識して、おおよそのカロリーを算出してくれる場合も。
アプリで食事や間食をすべてチェックすれば、1日の摂取カロリーを把握できます。
【解決策2】宅食サービスでカロリーを管理
「アプリでいちいち食事を記録するのは面倒」という方は、宅食サービスを利用するとよいでしょう。
宅食サービスとは、食事の定期宅配サービスです。
調理済みのメニューやミールキットが自宅に届きます。
宅食サービスのメニューは管理栄養士が考案したものが多く、カロリーはもちろん、栄養バランスも考慮されているケースが多いです。
宅食サービスによっては、ダイエット用のメニューも提供しています。
ダイエット用のメニューを選べば、自力でカロリーを管理する手間を省けます。
【痩せない原因2】基礎代謝の低下を考慮していない
基礎代謝とは、内臓や組織などで生命の維持に不可欠な活動に使用されるエネルギーです。
基礎代謝は年齢とともに減少していくため、若いころと活動量が変わっていなくても年を重ねるにつれて1日の消費カロリーが減少していきます。
基礎代謝の低下を考慮せずに、若いころと同じような量の食事を取っていると、知らぬ間にオーバーカロリーになっていることも。
30代・40代以降、体重が増えてきたという方は、自身の消費カロリーをチェックしてみましょう。
【解決策】自身の消費カロリーをチェック
消費カロリーをチェックするもっとも手軽な方法は、フィットネストラッカーを利用することです。
フィットネストラッカーは腕時計型のデバイスで、腕にはめておくだけで消費カロリーの推計値を算出してくれます。
ダイエットを成功させるには自身の消費カロリーに合わせて、摂取カロリーを調整することが大切です。
機種にもよりますが、フィットネストラッカーでは消費カロリーだけではなく、睡眠時間や歩数、心拍数なども計測できるので、効果的にダイエットしたい方は、導入を検討するとよいでしょう。
【痩せない原因3】筋トレまたは有酸素運動だけのダイエット
ダイエットにおける筋トレの目的は、基礎代謝の向上にあります。
しかし、筋肉を増やすには時間がかかる上に、筋肉が増えやすい人もいれば、筋肉が増えにくい人もいます。
いずれにしても、筋肉を増やして基礎値代謝を高めるには、相応の時間が必要です。
また、筋トレは負荷の高い運動のため、時間あたりの消費カロリーは高いものの、長時間継続することはできません。
そのため、あまりカロリーを消費できていないこともあります。
先述のとおり、有酸素運動には脂肪を減少させる効果がありますが、食べ過ぎによってオーバーカロリーになっていれば、脂肪が増えてしまいます。
また、有酸素運動は継続的に取り組まなければ、あまり効果を期待できません。
【解決策1】食事のカロリー管理も並行して行う
筋トレを長時間継続するのは難しいため、考えていたような量のカロリーを消費できていない場合もあります。
また、ジョギングやサイクリングなどの有酸素運動に取り組んでいるのになかなか痩せないという場合も、自身の摂取カロリーをチェックしてみましょう。
オーバーカロリーになっている場合は、食事を見直す必要があります。
繰り返しになりますが、ダイエットにおいて食事の管理は非常に重要なのです。
【解決策2】筋トレ・有酸素運動を組み合わせる
運動による消費カロリーは、同じ運動量であれば基礎代謝が高い人のほうが高くなります。
筋トレで筋肉を増やしながら有酸素運動で脂肪を燃やすことで、効果的に痩せられます。
2種類の運動を組み合わせることで、筋トレor有酸素運動だけで運動するよりも、多くの脂肪の燃焼が期待できるのです。
【解決策3】適切な頻度・負荷で運動する
日本肥満学会の「肥満症診療ガイドライン」によると、肥満の解消には週5日程度の歩行・速歩などの低~中強度の有酸素運動が効果的とされています。※
有酸素運動の頻度が少なければ、期待したような効果を得られない可能性も。
有酸素運動に取り組んでいるのに、思うように痩せないという方は運動する頻度を増やしたほうがよいでしょう。
また、筋トレについても適切な負荷や頻度でトレーニングしなければ、なかなか筋肉は増えません。
筋肉を増やすには、適度な負荷をかける必要があります。
自重トレーニングであれば、最初は各種目10回×3セットを目安にするとよいでしょう。
徐々に回数を増やして負荷を上げていきましょう。
筋肉を増やすには、筋繊維に回復する時間を与えることも重要です。
筋トレの頻度については週3回前後を目安にして、筋肉を休ませましょう。
【痩せない原因4】痩せたい部位のトレーニングしかしていない
お腹周りや胸など、脂肪を落としたい部位を鍛えるトレーニングばかりしていても、なかなか痩せることはできません。
小さな筋肉を動かしても、消費されるカロリーは少ないためです。
また、小さな筋肉ばかり鍛えても基礎代謝の向上はあまり期待できません。
食事管理やトレーニングによる通常のダイエットで部分痩せするのはほぼ不可能と考えたほうがよいでしょう。
部分痩せにこだわるのであれば、医療機関による医療痩身を検討する必要があります。
【解決策】大きな筋肉をトレーニングする
基礎代謝を効率的に高めるには、小さな筋肉よりも大きな筋肉を鍛えたほうが効果的です。
大きな筋肉の多くは下半身にあります。
特に大きな筋肉として、お尻の大殿筋や太ももの大腿四頭筋などが挙げられます。
スクワットなどの下半身を鍛えられる筋トレに取り組めば、効果的に基礎代謝を高められるでしょう。
【痩せない原因5】糖質を完全にカットしている
糖質を摂り過ぎると、脂肪の増加につながります。
痩せるためには、糖質の摂り過ぎに注意しなければなりません。
一方で、糖質は身体を動かすためのエネルギー源として利用される重要な栄養素です。
極端に減らしてしまうと、エネルギー源が不足して十分に運動できなくなる可能性があります。
また、糖質を完全にカットしてしまうと体調を崩す可能性もあるため、糖質も適度に摂るよう心がけましょう。
【解決策】適度に糖質も摂取する
厚生労働省の「日本人の食事摂取基準 2020年版」では、1日の基礎代謝量が1,500kcalの人の場合、およそ100gの糖質を摂取する必要があるとされています。※2
糖質を減らす場合は、いきなり大幅にカットするのではなく、徐々に減らしながら様子を見ることをおすすめします。
特に運動するのであれば、糖質を完全に断つのは避けたほうがよいでしょう。
【痩せない原因6】ストレスが溜まっている
ストレスが原因で痩せにくくなってしまうケースもあります。
ストレスに晒されると、コルチゾールというホルモンが分泌されます。
コルチゾールは「ストレスホルモン」とも呼ばれ、糖新生やタンパク質の代謝、脂肪の分解など、重要な役割を担っているホルモンです。
適度な量が分泌されると、コルチゾールは急激な血糖値の変化を抑制しながら、脂肪の分解をサポートしてくれます。
しかし、必要以上に分泌されると食欲を増加させ、食べ過ぎてしまう可能性も。
コルチゾールには、代謝を下げる働きもあるため、過剰に分泌されると脂肪が燃えにくくなることもあります。
結果として、ダイエットしても痩せない体質になってしまうのです。
【解決策】定期的にストレスを発散する
ダイエット中は、ストレスを定期的に発散することが重要です。
ストレスの原因を取り除くのが理想的な対処法ではありますが、人間関係など、自分だけではどうにもならない要因でストレスを感じてしまうこともあるでしょう。
男性がストレスを軽減する方法をいくつかご紹介しましょう。
【男性がストレスを軽減する方法】
- 適度な運動:適度な運動は幸福感をもたらすエンドルフィンと呼ばれるホルモンの分泌を促します。
- 瞑想や深呼吸:瞑想や深呼吸には、心と身体のストレスを緩和する効果があります。
- 余暇活動・趣味:自分自身のために時間を使うこともストレスの緩和に有効です。好きな音楽を聴いたり、庭いじりをするなど、好きなことをして過ごす時間を作りましょう。
- 十分な睡眠:質の高い睡眠はストレスを軽減し、心身の回復を促します。
そのほか、友人や家族などの大切な人達と過ごしたり、温泉に入るなど、何でもよいので心からリラックスできる時間を作りましょう。
【痩せない原因7】自分に合わないダイエット方法を選んでいる
先に解説したようにどのような方法であれ、摂取カロリーを消費カロリーより低く抑えれば、脂肪は減少していきます。
しかし、人によって生活習慣や食事の好み、運動能力に違いがあります。
遺伝的な要因や体質も異なるため、他の人が成功した方法が自分に合っているとは限りません。
例えば、極端な過食傾向にある人が、どれだけ運動したとしても痩せるのは難しいでしょう。
運動には消費カロリーを高める効果がありますが、大量にカロリーを摂取してしまえば、やせるどころか脂肪が益々増えてしまいます。
運動も必要ですがそういったケースでは、食事のカロリーを減らす工夫が必要です。
自分に合わないダイエット方法を選んでしまうと、減量を痩せない原因になります。
効果を得られずに、途中で減量を止めてしまう可能性も高くなります。
【解決策】無理なく続けられる方法を選ぶ
男性が痩せるには、無理なく痩せられる方法を選ぶことも重要です。
自分自身の体質やライフスタイル、好みを理解した上で、痩せる方法を考える必要があります。
極力ストレスを感じない方法を選ぶことが、ダイエットを成功させる秘訣です。
これまでダイエットに何度も挑戦してみたものの、痩せないという場合は、専門家のアドバイスやサポートを受けた方がよいでしょう。
プロのトレーナーであれば専門的な立場から、その人に合った効率の良いダイエット方法を提案してくれます。
「絶対に痩せたい!」と考えている方は、パーソナルジムを利用してトレーナーにダイエットをサポートしてもらうとよいでしょう。
痩せないと悩む男性が意識すべきポイント
運動や食事管理以外にも、痩せるために意識したほうがよいポイントがあります。
男性が痩せるためのポイントをご紹介しましょう。
心の健康を維持する
心の健康を維持することは、ダイエットに対するモチベーションを維持することに繋がります。
精神的に不安定になると、過食や間食につながる可能性があります。
そのため、痩せるためには適切なメンタルケアが必要です。
瞑想や深呼吸には、心を落ち着かせる効果があることが知られています。
短い時間でよいので、毎日心をまっさらにして心や頭をリセットする時間を作りましょう。
また、自己肯定感を高めることも重要です。
自己評価が高い人は、挫折を経験したときでも自分を責めることなく、新たな挑戦をする勇気を持つことができます。
ダイエットは一夜にして達成できるものではありません。
最後までモチベーションを維持し続けられるかどうかに、ダイエットの成否がかかっているといってもよいでしょう。
ポジティブな気分を維持するには、自身の心の声に耳を傾けることも大切です。
痩せるために心の健康の維持にも気を配りましょう。
睡眠の質を高める
良質な睡眠も痩せるために欠かせない要素です。
睡眠不足になると、食欲を高めるホルモンであるグレリンが増加し、食欲を抑制するレプチンが減少します。
結果として空腹感が増し、食べ過ぎてしまうリスクが高まります。
また、睡眠不足は疲労感を増大させ、運動のモチベーションを低下させるほか、基礎代謝が下がってしまうことも。
質の良い睡眠を確保するためには、就寝前にカフェインやアルコールの摂取を控える必要があります。
睡眠環境を整えることも重要です。
就寝前はスマホやPCの使用を控えたり、間接照明に切り替えるなどして入眠しやすい環境を整えましょう。
毎日同じ時刻に就寝・起床して、体内時計を整えることも睡眠の質を高めることに繋がります。
平日だけではなく、週末や休日も可能な限り同じ時間に就寝・起床するよう心がけましょう。
十分な水分を補給する
水分は体内で栄養を運んだり、体温を調整したりと、身体の機能を正常に保つために利用されています。
水分が不足すると代謝が低下して、ダイエットの効率も下がってしまうため、十分な水分を補給することが大切です。
厚生労働省の「健康のために水を飲もう推進委員会」によると、1日あたり1.6Lほど水分を補給する必要があるとされています。
水分をこまめに摂ると、ダイエット中の空腹感の予防にも繋がるのでしっかり水を飲みましょう。
週1でダイエットを休む日を決める
ダイエットを成功させるには、痩せるまでダイエットを継続しなければなりません。
ダイエットを継続するには、オンとオフのメリハリをつけることが大切です。
ストレスをためないように、ダイエット中は週に1回チートデイを設定することをおすすめします。
【チートデイ】
ダイエット中に普段よりも高いカロリーを摂取する日のこと。ダイエット中の停滞期の突破に効果があるといわれている。
ストレスがたまってしまうと、ダイエットに挫折する原因になります。
ダイエットを休む日を決めて、ストレスの軽減を図りましょう。
痩せない男性は自分に合った方法を見つけよう!
男性がはまりがちなダイエットの落とし穴と解決策について解説しました。
記事のポイントをまとめると以下のようになります。
- どのようなダイエット方法であれアンダーカロリーを維持しなければ痩せない
- 原因に合わせて対処することが重要
- 週1でダイエットを休む日を決める
「ダイエットしても全然痩せない」という男性は、複数の方法を組み合わせてみましょう。
痩せるためには、ある程度ダイエットを継続する必要があります。
ダイエットを継続するためにも、頑張る時と休む時のメリハリをつけましょう。
参考