30代になると基礎代謝が低下するため、太りやすい傾向にあります。
そのため、ダイエットを始めようと考えている30代の男性も多いのではないでしょうか。
ダイエットには、さまざまな方法があります。
「わざわざ大変な思いをしてまで筋トレしなくても良いのでは?」と考える人もいるでしょう。
運動しなくてもカロリー管理を徹底すれば、たしかに減量できます。
しかし、ダイエットに筋トレを取り入れることには大きな利点があるのです。
筋肉が増えると基礎代謝が向上し、痩せやすく太りにくい身体になります。
この記事では、30代男性のダイエットにおすすめの筋トレを紹介します。
痩せるポイントも紹介するので、ぜひご覧ください。
Contents
30代のダイエットに筋トレを取り入れる利点
筋トレには基礎代謝をアップさせる効果が期待できます。
加えて、筋トレには姿勢を改善する効果も。
あまり意識されることはありませんが、姿勢が改善すると運動時のパフォーマンスが向上し、消費カロリーも増加します。
ダイエットに筋トレを取り入れる利点をご紹介しましょう。
代謝アップによる脂肪燃焼効果
ダイエットに筋トレを取り入れる利点は、基礎代謝を改善できる点にあります。
基礎代謝は、何もしなくても消費されるエネルギーです。
筋トレによって、筋肉量が増えると基礎代謝も向上し、1日に消費するカロリーが増加します。
そのため、筋肉が多い人ほど脂肪が燃えやすいのです。
【消費カロリーと摂取カロリー】
消費カロリー:基礎代謝と身体活動によって消費されるエネルギー
摂取カロリー:食事によって摂取したカロリー
基礎代謝の向上は消費カロリーの底上げにつながります。
痩せるためには、アンダーカロリーの状態を維持することが重要です。
【アンダーカロリーとオーバーカロリー】
アンダーカロリー:消費カロリー>摂取カロリー
オーバーカロリー:消費カロリー<摂取カロリー
オーバーカロリーの状態では、摂取カロリーが消費カロリーより多く、余ったエネルギーが脂肪として体内に蓄積されます。
反対にアンダーカロリーの状態では、不足しているエネルギーを補うために、体脂肪が使用されるので体重が減少します。
基礎代謝が高いほどアンダーカロリーになりやすいため、ダイエットに挑戦する人は、筋トレも取り入れましょう。
姿勢が改善される
筋トレによって姿勢が改善されると、関節の可動域が広がります。
運動時の動きが大きくなるため、消費カロリーの向上が期待できます。
また、姿勢の改善によって筋肉のバランスが整うと、運動時のパフォーマンスが向上。
効果的に筋トレや有酸素運動を行えるようになるため、運動の効果が高まります。
さらに、関節や筋肉への負担が軽減され、疲労感が軽くなるため、運動を継続しやすくなり、より多くの運動をこなせるようになるというポジティブなループに突入することに。
上記のように筋トレには非常に多くのメリットがあるのです。
30代男性のダイエットにおすすめの筋トレ10選
ダイエット目的で筋トレする場合、大きな筋肉を鍛えると効果的です。
30代男性のダイエットにおすすめの自宅でできる筋トレを紹介します。
プランク
プランクでは、体幹やお尻、背中などの筋肉を鍛えられます。
うつ伏せになるスペースがあれば、すぐに取り組める手軽さが魅力です。
【プランクのやり方】
- うつ伏せになり脚を伸ばす
- つま先で下半身を支えながら、両ひじと前腕を床につけて上半身を持ち上げる
- 背中をまっすぐ伸ばす
- ③までの姿勢を20秒以上維持する
慣れてきた姿勢をキープする時間を長くすると良いでしょう。
お尻が上がったり、頭を下げたりすると効果が半減します。
頭からかかとまで、まっすぐの状態を維持するのがポイントです。
スクワット
スクワットは、お尻や太ももを鍛えられる筋トレです。
筋トレの中でも消費カロリーが大きい種目なので、ダイエットにおすすめ。
スクワットには、さまざまなバリエーションがあります。
普通のスクワットに慣れてきたら、ほかのスクワットに挑戦すると良いでしょう。
【スクワットのやり方】
- 足を肩幅に開いた状態でまっすぐ立つ
- 手は胸の前で組むか、まっすぐ前に伸ばす
- ひざがつま先より前に出ないように、まっすぐお尻を下ろす
- 太ももと床が平行になるまで下げる
- 反動をつけずにお尻を上げて、②の姿勢に戻る
1セット10~20回を目安に取り組むと良いでしょう。
ヒップリフト
ヒップリフトは、腰とお尻の筋肉を鍛えられる筋トレです。
基礎代謝の向上に加えて、腰痛を予防する効果も期待できます。
【ヒップリフトのやり方】
- 仰向けになり、腕を少し開いた状態で床につける
- 足の裏を床につける
- 太ももと体が一直線になるようにお尻を持ち上げる
- ③の状態を10秒キープする
- お尻をゆっくり下ろす
1セットの目安は、10~20回程度です。
筋トレ中は、呼吸を止めないように注意しましょう。
ランジ
ランジではお尻や太もものほか、ふくらはぎの筋肉も鍛えられます。
下半身の筋肉を鍛えられる筋トレです。
ランジには、複数のバリエーションがあります。
まずはフロントランジから取り組むと良いでしょう。
【フロントランジのやり方】
- 足を肩幅よりやや広く開き、背中をまっすぐ伸ばした状態で立つ
- 手は頭の後で組む
- 背筋がまっすぐの状態を維持しながら、片足を大きく前に出す
- 前に出したひざが90度になるまで曲げる
- 前に出した足をもとの位置に戻す
- 反対の足を③~⑤の要領で前に出す
片足あたり1セット10回程度が目安です。
慣れてきたら、1セットあたりの回数を増やすと良いでしょう。
ドローイング
ドローイングは、お腹の筋肉を鍛えられる筋トレです。
腹横筋と呼ばれる内臓の位置を維持する筋肉を鍛えられます。
ぽっこりお腹をへこませたい人におすすめです。
【ドローイングのやり方】
- リラックスした状態でまっすぐ立つ
- お腹の動きを意識しながら大きく息を吸い込む
- 息をゆっくり吐きながらお腹をへこませる
- 完全に息を吐いたらお腹をへこませた状態を20~30秒キープする(呼吸してもOK)
息を吐ききった後、できるだけお腹をへこませるのがポイントです。
お腹をへこませるので、食後のドローイングは避けた方が良いでしょう。
寝た状態や座って行う方法もありますが、基本的なやり方は同じ。
いつでも簡単に取り組める点が、ドローイングの魅力です。
レッグレイズ
レッグレイズは、腹横筋や腹直筋などのお腹の筋肉を鍛えられる筋トレです。
お腹を引き締められるだけではなく、姿勢がよくなる効果もあります。
【レッグレイズのやり方】
- 足を延ばして仰向けになる
- 両手は少し開いて床につける
- 足をそろえた状態でゆっくり持ち上げる
- 両足が垂直になったらゆっくり下す
- 足が床につく手前で止める
1セットあたり10~15回を目安にしましょう。
上半身を両手で安定させると効果的です。
ヒンズープッシュアップ
ヒンズープッシュアップは、胸の筋肉と腕の裏側の筋肉を鍛えられる筋トレ。
通常の腕立て伏せと比べると動きが大きく、体幹も鍛えられます。
【ヒンズープッシュアップのやり方】
- 腕立て伏せの姿勢をとる
- 足と腕を肩幅より少し広げる
- おしりを持ち上げて「く」の字の姿勢をとる
- 腕より少し手前の床に顔をギリギリまで近づける
- ④の位置から頭を前に動かす
- 頭が腕を過ぎたら上体を反るように起こす
- ③の姿勢に戻る
1セットの目安は10~20回です。
おしりの位置が下がり過ぎると効果も低下するので、高い位置をキープしましょう。
ツイストクランチ
ツイストクランチは、上体を左右にひねる腹筋運動です。
腹直筋や腹斜筋など、お腹周りの筋肉を鍛えられます。
【ツイストクランチのやり方】
- 仰向けになり腕を頭の後ろで組む
- ひざを90度に曲げて足先を浮かせる
- 上体を起こして右ひじと左ひざをくっつける
- ②の姿勢に戻る
- 上体を起こして左ひじと右ひざをくっつける
- ②の姿勢に戻る
1セット15~20回を目安にしましょう。
上体を起こすときに息を吐き、戻すときに息を吸うのがポイントです。
デッドリフト
デッドリフトは、バーベルを持ち上げる筋トレです。
お尻や太ももなどの下半身の筋肉に加えて、デッドリフトでは広背筋や脊柱起立筋などの背中の筋肉も鍛えられます。
【デッドリフトのやり方】
- 足を肩幅程度に離して立つ
- 足の甲の上にバーがくるように立つ位置を調整する
- お尻を後ろに突き出しながら膝を曲げて腰を下げる
- 肩幅よりもやや広めにバーを握る
- 背中が丸まらないように胸を張って背筋を伸ばす
- 背筋を伸ばした状態で上体を起こしながら、膝を伸ばしてバーベルを持ち上げる
- 上体が完全に立った状態になったら、ゆっくりと膝を曲げ、バーベルを元の位置に戻す
1セット8~10回を目安にしましょう。
バーベルを持ち上げるときに背中を丸めると、腰や背中を痛める原因になります。
腰を反らすようなイメージで上体を起こすと、背中が丸まりにくくなります。
ベンチプレス
ベンチプレスは、仰向けの状態でバーベルを持ち上げる筋トレです。
胸や肩、腕などの上半身の大きな筋肉を鍛えられます。
【ベンチプレスのやり方】
- ベンチに仰向けに寝て、足を床にしっかりとつける
- 肩幅よりもやや広めにバーベルをつかむ
- 肩甲骨を寄せ、胸を張った状態でバーベルをラックから持ち上げる
- バーベルをゆっくりと胸に近づける
- バーが胸に触れる寸前で止める
- バーベルを押し上げる
1セット8~10回が目安です。
トレーニング中にバーベルが落下すると非常に危険です。
トレーナーの付き添いがない場合は、必ずセーフティーバーを使用しましょう。
筋トレと有酸素運動を組み合わせよう
有酸素運動には、脂肪燃焼させる効果があります。
ダイエット目的で運動する場合は筋トレだけではなく、有酸素運動を取り入れるのもおすすめです。
同じ日に筋トレと有酸素運動に取り組む場合は先に筋トレして、次に有酸素運動を行うと脂肪が燃焼されやすいとされています。
ただし、有酸素運動のやり過ぎは禁物です。
過度な有酸素運動は、筋肉を減らしてしまう恐れもあるので注意しましょう。
筋トレの効果を高めるには食事も重要
筋トレの効果を高めるには食事のタイミングや水分補給も大切です。
ダイエット中の食事は炭水化物(糖質)を抑えて、タンパク質を多めに摂取するのが基本です。
しかし、筋トレの効果を高めるには、糖質もある程度摂取する必要があります。
糖質は、筋肉を動かすエネルギーとして利用される栄養素です。
トレーニングの1~2時間前に軽い食事で糖質を摂りましょう。
筋トレ後は、筋肉の修復と成長を促すタンパク質を摂取することが重要です。
炭水化物も一緒に摂ることで、筋グリコーゲンの回復が促され、エネルギー回復が早まります。
また、水分が不足すると、疲労感や筋力低下を招く可能性があるほか、熱中症リスクも高まります。
しっかり水分を補給しながら筋トレしましょう。
筋トレで痩せるための4つのポイント
30代男性が筋トレで痩せるポイントを4つ紹介します。
【ポイント1】筋肉の成長には休息も必要
筋肉の成長には休息が欠かせません。
筋トレによって筋肉に負荷がかかると、筋繊維が損傷します。
損傷した筋繊維が再生すると、トレーニング前よりも繊維が太くなります。
【超回復】
筋トレなどのトレーニングによって傷つけられた筋繊維が回復する現象。超回復が起こるとトレーニング前よりも筋繊維が太くなる。
超回復には、2~3日かかるとされています。
筋繊維が修復される前に、無理な負荷をかけると超回復を妨げる恐れも。
筋肉のためは、しっかり休息をとることも大切です。
超回復のサイクルには個人差があるので、様子を見ながら休憩する頻度や期間を調整しましょう。
【ポイント2】体重よりも体脂肪率をチェック
体重よりも体脂肪率をチェックしましょう。
筋肉や脂肪のほか、身体の水分量などによって体重は変化します。
体重が減少した理由が筋肉量の減少によるものであれば、引き締まった身体にはなりません。
ダイエットでは筋肉を減らさずに、いかに脂肪だけを減らせるかが重要です。
日々の体重の増減で、一喜一憂する必要はありません。
【ポイント3】正しいフォームを身につける
正しいフォームで筋トレしなければ、狙った筋肉に負荷をかけられず、効果が半減してしまいます。
正しいフォームを身につけると筋肉が効率的に働くため、ダイエット効果が向上します。
また、トレーニングマシンや器具を使ったウェイトトレーニングでは、身体に大きな負荷がかかるため、無理なフォームで筋トレを続けると関節や筋肉に過度な負担がかかり、ケガのリスクが高まります。
トレーニングマシンを使ったトレーニングの経験がない方は、プロに相談してみると良いでしょう。
パーソナルジムであればトレーニングはもちろん、食事に関するアドバイスも受けられます。
プロのトレーナーによるアドバイスを実践すれば、ダイエットの成功率をぐっと高められるでしょう。
【ポイント4】筋トレをルーティン化する
筋トレは、続けなければ効果を得られません。
筋トレを継続するには、ルーティン化して日常生活の一部にする必要があります。
まずは、筋トレを週に何回、どの曜日に行うか決めて、スケジュールをはっきりさせておきましょう。
筋トレのメニューで悩んでしまうと、トレーニングを休んでしまう余地を与えることになります。
スケジュールを立てる時点で筋トレのメニューも決めておきましょう。
自身のライフスタイルに合わせて、決まった時間・場所で筋トレすることを習慣づけましょう。
ダイエットしたい30代男性は筋トレを取り入れよう!
30代男性のダイエットにおすすめの筋トレを紹介しました。
筋肉が多いと基礎代謝も高くなるため、ダイエットには有利です。
これからダイエットに挑戦する人は、筋トレも取り入れましょう。
最後に要点をまとめておきます。
- 筋トレには代謝を高める効果がある
- ダイエットでは大きな筋肉を鍛えると効果的
- 食事のタイミング・水分補給も重要
- 筋肉の成長には休息が必要
筋トレのがんばり過ぎは、逆効果になることもあります。
適度に休息をとりながら、無理のない範囲で筋トレしましょう。
食事制限だけで体重を落とすこともできますが、運動不足で筋肉が減ってしまえば太りやすい体質に。
太りにくい身体をつくるためにも、筋トレを取り入れることをおすすめします。
30代からのダイエットについてもっと知りたい方は、関連記事もご覧ください。