「腹筋運動しているのにお腹が痩せない」と悩んでいる男性も多いのではないでしょうか。
お腹の皮下脂肪を落とすには、有酸素運動と筋トレを組み合わせながらダイエットすると効果的です。
この記事では、男性のお腹が痩せない6つの原因と効果的に脂肪を落とす方法を解説します。
運動だけではなく、食事のポイントも解説していきます。
Contents
男性のお腹が痩せない6つの原因
お腹は身体の中でも脂肪がつきやすい部位です。
ダイエットが順調に進んだ場合、手足などの末端の脂肪から減っていきます。
お腹の脂肪を減らすには、ある程度ダイエットを続けなければなりません。
男性のお腹が痩せない原因について解説します。
腹筋運動の減量効果はそれほど大きくない
お腹のダイエットというと、腹筋を鍛えれば良いというイメージを持っている方もいるのではないでしょうか。
腹筋運動だけでお腹の脂肪を落とすのは難しいです。
脂肪を落とすには消費カロリーを高める必要があります。
しかし、腹筋運動の消費カロリーはそれほど高くありません。
腹筋運動だけでは、なかなかお腹は痩せないのです。
遺伝や年齢の影響
遺伝や年齢は、お腹の脂肪の蓄積に影響を与える要因の一つです。
遺伝的な要素は、脂肪の付きやすさに個人差を生み出す要因になっています。
遺伝的に脂肪が付きやすい体質であっても、正しい方法で取り組めばダイエットは可能です。
また、年齢も脂肪の付きやすさに大きな影響を与えます。
加齢によって筋肉量が減少すると基礎代謝も低下するため、脂肪が増えやすくなります。
その結果、同じ量の食事を摂取しても脂肪が蓄積しやすくなるのです。
加齢によるテストステロンの減少も代謝を低下させる原因になります。
年齢を重ねると代謝が低下するため、なかなか痩せなくなるのです。
お腹は脂肪がつきやすく落ちにくい部位
お腹は、重要な内臓が集まっている部位です。
お腹周りの脂肪には、外からの衝撃を和らげるクッションとしての役割があります。
お腹はもともと脂肪がつきやすい部位なのです。
また、お腹周りの脂肪が減り始めるのは、ある程度ほかの部位の脂肪が落ちた後です。
お腹のダイエットには、それなりに時間がかかります。
お腹につく脂肪は、内臓脂肪と皮下脂肪の2種類に分けられます。
内臓脂肪は、内臓の周りの腹腔内につく脂肪です。
内臓脂肪は比較的落としやすいとされています。
一方、内臓脂肪は皮下組織につく脂肪です。
一度ついた皮下脂肪は、簡単に落ちないといわれています。
皮下脂肪がなかなか落ちずに、「お腹が痩せない」と感じるケースもあるようです。
お腹周りの脂肪をスッキリさせるには、あきらめずにダイエットを継続することが重要です。
ストレスは脂肪の蓄積に影響する
ストレスも男性のお腹に脂肪が蓄積される原因のひとつです。
慢性的なストレスは、体内のコルチゾールというホルモンの分泌を増加させます。
【コルチゾールとは】
コルチゾールは、人間の体内で生成されるステロイドホルモンの一種です。ストレスホルモンとも呼ばれることがあり、ストレス反応や炎症抑制、糖新生(糖質の生成)、脂肪分解、血圧上昇など、重要な役割を果たしています。
コルチゾールは脂肪を分解してエネルギーに変える役割を果たしています。
しかし、コルチゾールの分泌量が過剰になると、血糖値が上昇します。
血糖値が上昇するとインスリンと呼ばれるホルモンが分泌され、糖を脂肪に変えるため、お腹の脂肪が増加することに。
コルチゾールの分泌が増えると、高カロリーなものを食べたくなってしまうこともあります。
そのため、ダイエットではストレスを上手く管理することも重要です。
睡眠不足によるダイエット効果の低下
睡眠不足はダイエットの効果を低下させます。
適切な睡眠を確保できなくなると、体内のホルモンのバランスが崩れることがあります。
【睡眠不足と食欲の関係】
睡眠が不足すると食欲を抑制するホルモンであるレプチンの分泌が減少し、逆に食欲を刺激するホルモンであるグレリンの分泌が増加します。その結果、無意識のうちに食事量が増えることがあります。
加えて、睡眠不足は先に解説したコルチゾールの分泌を活性化させます。
睡眠の質が低下すると、成長ホルモンの分泌が減少し、トレーニングしていても筋肉が増えにくくなることも。
睡眠不足や睡眠の質の低下もお腹が痩せない原因になるのです。
アルコールの摂取もお腹の脂肪蓄積につながる
アルコールの摂取もお腹の脂肪蓄積につながります。
ビールやカクテルなど糖分の多い飲み物は、脂肪の蓄積を助長します。
さらに、飲酒時に摂取するおつまみや食事も、高カロリーで脂質が多いことが多く、脂肪蓄積につながります。
アルコールは肝臓で分解されるため、摂取すると肝臓はアルコールの分解に優先的にエネルギーを使います。
その結果、食事から摂取した栄養素の代謝が遅れ、余分なエネルギーが脂肪として蓄積されやすくなります。
お腹がなかなか痩せないという方は、お酒を飲み過ぎていないか振り返ってみましょう。
「お腹が痩せない」と悩んでいる男性は有酸素運動から始めよう
有酸素運動では、糖と脂肪から身体を動かすためのエネルギーを作り出します。
ダイエットに有酸素運動を取り入れると、効率的に脂肪を減らせます。
有酸素運動に取り組む際のポイントをご紹介しましょう。
1日30分を目安に運動
有酸素運動に取り組む際は、1日30分を目安に運動しましょう。
有酸素運動を開始した直後は、主に糖がエネルギー源として使用されます。
時間が経過するにつれて徐々に脂肪の消費量が増加し、20分前後で糖の消費量を上回るとされています。
そのため、有酸素運動で減量するには、20分以上運動を続ける必要があるといわれてきました。
最近では、10分×3回運動した時の減量効果と、同じ運動を30分連続で行った場合の効果に大きな差はないこともわかっています。※1
運動の時間を確保するのが難しい方は、スキマ時間を活用して少しずつ運動すると良いでしょう。
ダイエットに必要な1週間の運動量
「脂肪を落とすには1週間でどの程度運動すればよいのだろう?」と疑問を持っている方もいるのではないでしょうか。
脂肪を落とすには、1週間あたり10METs(メッツ)以上の運動が必要と考えられています。※1
METsは運動強度の単位で、活動によって安静時の何倍のエネルギーを消費するのかを示しています。
例えば、時速16.1km未満でサイクリングした場合のMETsは4.0、ストレッチのMETsは2.3です。※2
1週間のトータルで150分サイクリングすれば、10METsを達成できます。
自転車で通勤するなどの工夫をすれば、それほど難しくはないでしょう。
なかなかお腹が痩せない男性は筋トレもしよう
ダイエットの効率をさらに高めたい方は、筋トレも取り入れましょう。
筋トレに取り組めば、基礎代謝の向上が期待できます。
筋トレで基礎代謝を高めるコツをご紹介しましょう。
筋肉量を増やせば1日の基礎代謝量を底上げできる
基礎代謝とは、生命の維持に不可欠な活動に使用されるエネルギーです。
基礎代謝量の約20%は、骨格筋が占めています。※3
筋トレで筋肉量を増やせば、基礎代謝量を底上げできます。
基礎代謝が高まると、より多くのエネルギーを消費するため、脂肪がつきにくい身体に。
ダイエットの効率を重視するのであれば、有酸素運動と筋トレの両方に取り組みましょう。
ダイエットでは大きな筋肉を鍛えると効果的
大きな筋肉ほど、多くのエネルギーを消費します。
基礎代謝の向上を目的に筋トレする際は、大きな筋肉を鍛えると効果的です。
人間は2本の脚で体重を支えなければならないため、大きな筋肉はお尻や脚に集中しています。
そのため、ダイエットにはスクワットやランジなど、下半身の筋肉を鍛えられる筋トレがおすすめです。
上半身も鍛えたい場合は、プランクなどの体幹を鍛えられる筋トレに取り組むとよいでしょう。
筋トレの際は限界まで追い込むのが鉄則
筋肉量を増やすには、超回復を繰り返す必要があります。
【超回復】
筋トレなどの高い負荷によって傷ついた筋繊維が修復され、以前よりも繊維が太くなる現象。
筋トレを続けていると、徐々に筋繊維が頑丈になっていきます。
それまでと同じ負荷で筋トレを続けていても、なかなか筋肉が増えにくくなることも。
筋肉量を増やすには回数を増やすなどして、限界まで追い込むことが大切です。
ただし、筋トレした後はしっかり休息をとりましょう。
強い筋肉痛が残っている状態で無理に筋トレしてしまうと、超回復を妨げてしまう可能性があります。
メリハリをつけながらトレーニングしましょう。
食事を管理しなければ男性のお腹は痩せない
摂取カロリーが消費カロリーより低い状態をキープすれば脂肪は減ってきます。
しかし、単に食事の量を減らすだけでは、空腹が原因でダイエットが辛くなってしまう可能性もあります。
ダイエット中の食事を、どのように管理すればよいのか解説しましょう。
食事管理なくしてダイエットの成功はありえない
有酸素運動や筋トレに取り組んで消費カロリーを高めたとしても、消費する以上に高カロリーな食事を食べ続けていると脂肪が増えてしまいます。
たくさん運動したからといって、好きなだけ食べてしまうと努力が無駄になってしまう可能性も。
ダイエットを成功させるには運動量に関わらず、食事のカロリーを適切に管理しなければなりません。
消費カロリーを基準に食事のカロリーの上限を決める
食事のカロリーを、どの程度減らせばよいのか迷っている方もいるのではないでしょうか。
先にご紹介したように脂肪を減らすには、食事のカロリーが「摂取カロリー<消費カロリー」となるように管理しなければなりません。
ダイエット中の摂取カロリーは、自身の消費カロリーを基準に決めましょう。
自分の消費カロリーを知る方法については、関連記事をご覧ください。
自分の消費カロリーを基準に、少しずつ無理のない範囲で減らしていきましょう。
消費カロリーを超えなければ間食もOK
もとの食事量が多ければカロリーを減らすために、食事の量を減らさなければならない場合もあります。
ダイエット中に空腹を感じることもあるでしょう。
無理に空腹を我慢しようとすると、反動で食べ過ぎてしまう可能性があります。
摂取カロリーの上限を超えない範囲で、間食を摂れば空腹感を軽減できます。
間食の時間を決めて、空腹になる前に食べると良いでしょう。
摂取カロリーは、栄養管理アプリを活用すれば簡単にチェックできます。
体重も一緒に記録できるので、ダイエットを始める前にスマホにインストールしておくことをおすすめします。
どうしてもお腹が痩せないという男性はプロにサポートしてもらおう
お腹の脂肪を落とすには、粘り強さも求められます。
どうしてもお腹が痩せないという男性はプロの力を借りるのもひとつの方法です。
ダイエットに活用できるサービスをご紹介しましょう。
自分に合ったダイエット方法が見つからない方は「パーソナルジム」
自分に合ったダイエット方法が見つからない方は「パーソナルジム」を利用しましょう。
初めてダイエットに取り組む場合、思うように自分に合った方法を見つけられないことも少なくありません。
パーソナルジムでは、専属のトレーナーがあなたに合わせた専用のトレーニングメニューを作成します。
自分に合ったトレーニングを提案してもらえるでしょう。
パーソナルジムについて詳しく知りたい方は、下記の記事をご覧ください。
食事管理を徹底するなら「宅食サービス」
ダイエットを成功させるには、食事管理を徹底する必要があります。
自力でカロリーを管理するのが難しい方は、「宅食サービス」を活用しましょう。
宅食会社の中には、低糖質メニューなどのダイエット向けのコースを用意している会社もあります。
宅食サービスを利用すればカロリーはもちろん、栄養バランスが整った食事を手軽に摂れます。
ダイエット向けの宅食について知りたい方は、関連記事をご覧ください。
一時的なダイエットでは男性のお腹はなかなか痩せない
男性が効果的に脂肪を落とすためのコツやポイントをご紹介しました。
記事の要点をまとめると以下のようになります。
- 皮下脂肪を落とすにはダイエットを根気強く継続する必要がある
- 週10METs以上運動する
- 筋トレの際は限界まで追い込み、しっかり休息をとる
- 適度に間食を摂って空腹を予防する
一時的なダイエットでは、なかなかお腹はなかなか痩せません。
お腹の皮下脂肪を落とすには、諦めずにダイエットを続けることが大切です。
参考
※1 内臓脂肪減少のための運動 e‐ヘルスネット 厚生労働省