40代になると、若いときには気にならなかった体重や脂肪が増えてきたという人も多いのではないでしょうか。また、ダイエットを初めても、若い頃のようには痩せずに悩む人も少なくありません。
40代になると痩せにくくなるため、やみくもにダイエットするだけではなかなか脂肪は落ちません。この記事では、40代の男性が痩せない原因やダイエットで挫折しないための注意点を解説します。
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40代男性が痩せない主な理由
痩せないということは、食事のカロリーが身体が消費するカロリーを上回っているということです。
身体は摂取したカロリーのうち、使われず余った分は体脂肪として溜め込もうとします。40代男性が「摂取カロリー＞消費カロリー」となっている理由は、大きく以下の2つに分けられます。
- 加齢に伴う身体的な変化
- 生活習慣の変化
中年男性がなかなか痩せない理由を解説しましょう。
基礎代謝は年齢とともに低下する
基礎代謝は、1日の消費カロリーの6～7割を占めています。基礎代謝とは、生命維持に必要な最低限必要なエネルギーのことです。
基礎代謝量は、脂肪の燃焼に大きな影響を与えます。基礎代謝量は、筋肉が多い人ほど高くなる傾向にありますが、運動習慣がない場合、筋肉量は加齢と共に低下していきます。
また、加齢だけではなく、身体を動かす機会の減少も筋肉量の減少につながります。年齢が高くなるにつれて、基礎代謝量が減少するため消費カロリーも減り、痩せにくくなるのです。
若い頃と食事量が同じ
摂取カロリーとは、食事で摂取したエネルギーのことです。基礎代謝量が減少した状態で、若いころと同じようにカロリーを摂取していると、摂取カロリーが消費カロリーを上回ってしまうことも。
揚げ物をがっつり食べたり、ご飯は常に大盛といった食事でも、若い頃は体重をキープできていたかもしれません。しかし、加齢とともに消費カロリーが減ってくると、摂取したカロリーが余り、身体は脂肪を溜め込んでしまいます。
30・40代で脂肪が増えてきたという人は、消費カロリーの減少に合わせて、食事の量を理調整する必要があります。
夕食の時間が遅い
40代ともなると、会社で重要なポジションを任され、なかなか定時に帰宅できないという人もいるのではないでしょうか。帰宅時間が遅くなり、夕食の時間が遅くなってしまうこともあるでしょう。
しかし、睡眠中はエネルギーがあまり消費されないため、就寝前に摂取したエネルギーが体脂肪として身体に溜め込まれてしまいます。夕食は就寝の2時間前までに済ましておくのが理想的です。
どうしても夕食が遅くなってしまう場合は、1食分の食事を夕方と夜に分けて、1食あたりの量を減らす分割食と呼ばれる方法で食べるとよいでしょう。1食あたりの量を減らすことで、血糖値の急激な上昇が抑えられ、脂肪がつきにくくなります。
運動する時間がない
「仕事が忙しくなり、運動する時間がない」というのも働き盛りの40代ならではの悩みといえるでしょう。身体を動かす機会がなければ、1日の消費カロリーも低くなり、脂肪が増える原因になることもあります。仕事の帰りが遅くなれば、とても運動する時間など確保できないでしょう。
運動する時間がない人は、日常生活の中で身体を動かすよう心がけましょう。例えば、通勤時には電車ではなく、徒歩や自転車で移動することでカロリーを消費できます。また、ビル内の移動では、階段を使用するとよいでしょう。
立つ・歩く時間を増やすことで、消費カロリーを高められます。運動する時間がないという人は、座りっぱなしの時間を極力減らすよう努力しましょう。
アルコールの飲み過ぎ
会社の同僚や後輩と飲みに行く機会が増えたという40代男性も多いのではないでしょうか。また、家でも毎日お酒を飲んでいるという人もいるでしょう。
アルコールのエネルギーは身体に蓄えられないため、エンプティカロリーとも呼ばれています。しかし、アルコール代謝でエネルギーを作り出している間は、糖質や脂質がエネルギーとして消費されにくくなります。
お酒のおつまみに、油っこいものや糖質が多いものを食べると、エネルギーとして消費されずに脂肪として蓄えられるのです。また、アルコールによって食欲が高まる場合もあり、ダイエット中の飲酒は、必要以上にカロリーを摂取するリスクを高めてしまう可能性もあります。
酒好きにとって、お酒は人生を豊かにするアイテムでもあるため、完全に立つ必要はありませんが、ダイエット中は量を減らすべきでしょう。
男性はもともと内臓脂肪がつきやすい
体脂肪は、皮下脂肪と内臓脂肪の2種類に分類できます。皮下脂肪には増えにくく、減りにくいという特徴があります。
一方、内臓脂肪は増えやすく、減らしやすい脂肪です。男性は女性に比べて内臓脂肪がつきやすいとされています。そのため、カロリー過多な食事や運動不足、過剰な飲酒など、生活習慣が乱れると内臓脂肪が増えていきます。
40代に入ってお腹が出てきたという人は、内臓脂肪が蓄えられている可能性があります。内臓脂肪は、見た目に影響を与えるだけではなく、メタボリックシンドロームの原因にもなるので、健康のためにも生活習慣を見直す必要があるでしょう。
40代男性が痩せるには生活習慣の改善が必要
40代男性が痩せにくくなる原因は、主に「加齢に伴う身体的な変化」「生活習慣の変化」であることを先に解説しました。2つの原因の内、特に体脂肪の増減に大きな影響を与えるのが生活習慣の変化です。
裏を返せば、生活習慣を見直すことで、40代からでも十分に痩せることは可能といえます。40代男性が痩せるための、具体的な生活習慣の改善方法をご紹介しましょう。
食事内容を見直して摂取カロリーを抑える
40代になり、消費カロリーが減っているのにもかかわらず、摂取カロリーが20代、30代と同じでは、エネルギーが余ってしまい体脂肪は増える一方です。まずは摂取カロリーを抑える必要があります。
とはいえ、今までの食事量を急に減らすとお腹が空きすぎて辛くなってしまいます。強いストレスを感じるダイエットは長続きしないためおすすめできません。
まずは1日100kcal～200kcalくらいを目安に、大きな変化がない範囲で食事量を減らしてみましょう。1日200kcal減らす場合、1食あたり66kcal減らせばOKです。66kcalの目安は、コンビニおにぎりの3分の1程度です。
これくらいであれば減らしても気づかないレベルではないでしょうか。しかし、たった66kcalでも1ヶ月続けると6,000kcal減らすことができ、これは体脂肪約0.8kg分に相当します。
【脂肪1kgの燃焼に必要なカロリー】
脂肪1kgの燃焼に必要なカロリー＝7,200kcal
摂取カロリーと消費カロリーが釣り合っている状態で、摂取カロリーをおにぎり3分の1程度減らすだけで、1年で9.6kgの体脂肪を減らせる計算です。必ずしも計算どおりに痩せるとは限りませんが、毎日少しずつの変化でも続けると、1年後には効果を時間できるほど体型も変わっているでしょう。
運動の習慣を身につける
ダイエットに運動を取り入れるメリットとして、以下の3つが挙げられます。
【運動するメリット】
- 運動によるカロリー消費
- 筋肉量の維持・増加による基礎代謝の維持・向上
- 体力がつくことで日常生活の活動量が増える
運動そのもののカロリー消費に加えて、代謝の向上や活動量の増加による消費カロリーの向上が期待できます。ダイエットに運動を取り入れることで、40代でも痩せやすい状態を保てるのです。
具体的には、筋トレをはじめとする無酸素運動やジョギングやウォーキングなどの有酸素運動がダイエットに効果的です。また、ゴルフやテニス、水泳など、身体を動かす趣味を持つのもおすすめです。
一方で、忙しくて運動する時間がない人にとって、日常的に上記のような運動に取り組むのは難しいかもしれません。近場への移動には自転車を使う、通勤・帰宅時に遠回りして歩く距離を伸ばすなど、普段の生活の中で活動量を増やすことを意識すれば、消費カロリーを増やすことができます。
40代男性のダイエットの注意点
ダイエットを成功させるために最も大切なことは「継続すること」です。無理をして身体的、精神的に負担が大きくなると途中でやめてしまう可能性が高くなります。ダイエットを継続するための注意点を解説します。
カロリーを制限しすぎない
ダイエットでは、食事のカロリーが消費カロリーを超えないように調整する必要があります。しかし、最低限必要なカロリー・栄養を摂取しなければ筋肉が減ってしまい、基礎代謝が低下し、消費カロリーまで減ってしまいます。
加えて、過度のカロリー制限は精神的な負担も大きく長続きしないケースも少なくありません。反動による食べ過ぎでリバウンドを招くことも。早く痩せたいからといって、大幅に食事量を減らすのは避けたほうがよいでしょう。無理のない範囲で食事量を減らして、コツコツ脂肪を減らしていきましょう。
運動強度を上げすぎない
運動をするときの強度は、楽すぎてももちろんいけませんが、キツければキツいほどよいという訳でもありません。強度が高いと筋力アップや体力アップしやすいことは確かですが、以下のようなリスクもあります。
- 姿勢が崩れやすくケガにつながる
- 体力回復がうまくいかず体調不良になる
ケガをしたり体調不良になってしまうと運動ができない期間が長くなってしまい、消費カロリーが減って痩せにくくなってしまいます。特に運動を久しぶりに運動する人は、始めのうちは「ややきつい」くらいの運動を「ほどほどに」行うようにしましょう。
期待値を上げすぎない
「2ヶ月で10kgやせたい」「とにかくできるだけ早く痩せたい」といったように短期間で痩せることを目標にする人も少なくありません。一方で、「2ヶ月で体重が急激に増加して今の体型になった」という40代男性も少ないのではないでしょうか。
数ヶ月～数年かけて徐々に脂肪が増えていったというケースが大半でしょう。痩せるときも基本的に少しずつ脂肪が落ちていきます。短期で痩せるのは絶対に不可能とはまではいいませんが、過激なリバウンドのリスクが非常に高いです。
期待値が高すぎると「思ったより痩せない」と感じ、モチベーションの低下につながります。「先月より少しでも体重が減っていれば十分」「いままで太り続けてきたから体重が増えなかっただけ進歩だ」というくらいの気持ちのほうがモチベーションを維持しやすく、着実に結果を出せるでしょう。
痩せないと悩む40代男性は生活習慣を見直そう
適切な方法で取り組めば、40代になっても痩せることができます。年齢を理由に諦める必要はありません。生活習慣を改善して、脂肪が燃えやすい生活を目指しましょう。
短期間で大幅な減量を目指すよりも、ストレスのないレベルでコツコツ痩せることを目指したほうがダイエットの成功率もぐっと高まります。ご飯の量を少し減らすなど、痩せるためにできることから始めましょう。